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2010 JAPAN GP-OPDESアジ@滋賀 [競技会]

先週の金・土・日と3日間の大会スケジュールで、OPDES主催のアジリティ競技会“2010 JAPAN グランプリ”がダイアモンド滋賀で開催されました。

普通なら、オードリー&ママチーム、ホームエリア以外での競技会出陳なんてありえませんが、今回は京都のオーパパの家から1時間ちょっとということで、思い切って参加しました。

申し込みの時点では、JAPAN GP なんてタイトルが付いていても、1度を走るペアには関係ないもんね~なんて思っていたのですが、なんと、出陳料が普段の5割増しでした~(>_<)

でもね、全国からファイナリストたちが集まってしのぎを削るセミ・ファイナルやファイナルがあるとは思えないくらい、の~んびりした雰囲気で、くわえてOPDESアジの10周年記念といこともあり、スタッフたちもお祭り気分なのか、なんだか楽しい大会でした。(*^_^*)

      ******

さて、今回わざわざ滋賀までやってきたのにはそれなりの理由がありました。

最近本番でもだいぶ安定してきていたオードリーですが、オーパパ同伴のGWの競技会では久々に“脱走モード”で大逸走してしまい、このままシーズンを終えるのが嫌だったのが一番の理由です。

もう一つは、4年半前、オードリーが初めて競技会というものに出て、場外大脱走し、“競技会(リンク?)ビビリ”だということが発覚したのが、此処「ダイアモンド滋賀」で開催されたOPDESアジだったので、同じ場所で走ることで、成長ぶりを確かめられたら、と思ったのでした。

ということは、オーパパ同伴が大前提だったのですが、大会前の1週間、近畿は連日真夏日一歩手前のような気温で、しかも晴れ晴れの天気が続いていまして、タープだのテントだのを持っていかない我が家は、日陰のない会場ではギュスターヴの待機が厳しいと判断。結局二日ともオードリー&ママだけでの参加となりました。

だったら楽勝かといえば・・・

ただでさえ練習頻度の少ない我がチーム、京都に来る前はなんやかんやとバタバタして、5月は2回しか練習できなかったのです。

競技会で顔見知りになったアジラーさんたちからは、「それでよく走ってるねぇ~最低でも週1でしょ!」とあきれられていますが、ま、とにかくそんな感じでやっているのです。でも、通常は競技会の前の週には必ず練習に行ってるのですが、今回は最後の練習が5月19日だったかな・・・(^^ゞ

オマケに、5月は天候不順だったり、ギュスのカイカイにかまけて、オビ練も今までに無いくらいサボってしまって、オードリーは“我が世の春”を謳歌中(?!)というわけで、ママとのコンビネーションはガタガタだし、障害に関しては、練習してても危ういスラロームは「拒絶3だけはやめてね~」みたいな状態でした。

そんな中、「なるようになるさ~ケ・セラ・セラ~♪」といかないのがオーママでして、不慣れな土地での運転もあり、例のごとく一睡もできないまま本番を迎えました。(=_=)

      ******

まずは初日、6月5日から。

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この日も朝から‘ど’ピーカン、雲ひとつ無い青空が広がっていました。

4時半起床で、5時半過ぎに家を出ました。

オーパパがギュスの朝散方々駐車場まで見送りに付いてきたものだから、一緒に行かないと判明するや、オードリーはしばらくピーピー文句たれていましたが、京滋バイパスに入ったら諦めました。

会場には受付開始の7時より早く到着したものの、既に駐車スペースは殆ど埋まっていて、リンクのある多目的広場までは4~5分かかる所しか空いていませんでした。(先に着いた人が知り合いの分を確保してるんだもん...T_T)

今大会、オードリー&ママチームは両日ともJP1とAG1にエントリーしました。

5日は、第2リンクのジャンピング1度からスタート。第1リンクは、JP1終了後のアジリティ1度が最初の種目となっていまして、7時20分からJP1の見分開始。

OPDESの1度にしては走りにくいコースだったかなぁ~でもハンドリングに悩むようなコースではありませんでした。(まだコース図の発表が無いので割愛)

1度は関東での開催時より出走が少ないので、ラージクラスでも3~40分で順番が回ってきそうだったため、スーパーミニクラスが始まってすぐに車に戻り(急いでも3分かかる!)、オードリーを連れ出すと、状態は悪くないんだけれど、競技会という認識が無いような・・・すっごく晴れ晴れとした表情でした。

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初めて競技会場に連れて来られ、いきなり出場させられ(知り合いの応援&場慣らしのつもりが、出ちゃえば~のお誘いにエントリーしちゃったのです)パニックになったことから、その後、場慣れのために何度か来ていて(手遅れだっちゅうの!)、でもその度にリンクに入ることは無く、お友だちと楽しく遊んだ記憶ばかりのせいか、この日も、遊びに来たような気になっていたのかもしれません。

リンクサイドで順番待ちしているときも、と~ってもリラックスしてました。

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それでも、一歩リンクに入るなり何が起こるかわからないオードリーですので緊張はありました。

一方で、最近の傾向として、JP1で場慣れしてAG1に臨むみたいな流れなので、JP1はドボンしても走りきれれば・・・みたいな気持ちもあったのは事実です。

スタートでちょっとソワソワしていたので、屈んで抱きかかえながら目の前のタイヤを指差し、しっかり意識付けしてから離れましたが、タイヤは集中がイマイチだと輪の下をくぐり抜けることがあるため、2番目のハードルまでは離れず、しっかりタイヤの輪を指差せる距離でスタートの合図を出しました。

特に問題なくクリアし、順当にハードルとトンネルのシーケンスをクリアしていたのですが、スラロームの入りを失敗、拒絶1です。

そのままフェンスの方にフラフラ~っと行きかけましが、ここは呼んで再トライ。しかし、今度は抜けて失敗。なんとか3度目に成功しましたが、2度目の失敗の後もフェンスに向おうとしたりで、すご~いタイムロス。

で、最後のハードルでまたまた逸走し(拒絶が付いたと思ったんだけどありませんでした)冷っとしましたが、なんとか制限時間内にゴールできました。

なんと、ジャンピング1度、初完走です。やればできるじゃん!(レベル低すぎ...-_-;)

出走順はラージクラスの2番目だったものの、ラージは7組しかいなくて、JP1終了直後のAG1の見分までにオードリーを車にしまって戻ってくるのはキツイと判断したママ、ビクビクしながらも、順番待ちしていたリンクサイドの木陰に繋留して(椅子と荷物も放置)、オードリーの様子をチラ見しながらコース見分をしました。

AG1はOPDESにしては難し目だったかもしれません。というか、トラップ(ハンドラーが迷いそうな?)が仕組まれた感じのコースでした。

妥当なハンドリングというのは思いつけましたが、このコースを走るオードリーの姿がイメージできず、「う~ん、出たとこ勝負で行くしかないかもぉ・・・」という中途半端な気持ちで見分終了。

その後も車には戻らず、リンクサイドで観戦したり、ちょっと離れたところでオビ練したりしながら順番を待ちましたが、第1リンクの方は日陰が無くて、寝不足のママ、次第にヘロヘロになっていきました。

そんな状態でしたので、正直、よく覚えていませんが・・・

今度も最初がタイヤでしたけれど、後の繋がりから2番ハードルのあたりまで離れてスタートするのがベターでした。迷いました。でもオードリーが比較的落ち着いていたため、2番まで離れてからスタートさせたところ、今度は輪の下をくぐってきました~しょっぱなから拒絶1です。(>_<)

幸い2番ハードルを飛ぶ前に戻してタイヤを飛ばせることができたのでレース続行です。

眠かったせいもあり、本当によく覚えていないのですが、気が散りかけた(臭い嗅ごうとしてました!)ドッグ・ウォークをなんとかクリアすると、その後はまぁまぁで、タッチ障害もマジメにクリアしてました。

で、スラローム。今度は拒絶は無かったけれど途中で抜けてやり直し(失敗1)。無事ゴールはしたものの、標準タイムはオーバーしたと思ったのですが・・・

後から成績発表を見に行くと、なんと、ぎりぎり標準タイムに入っていて、しかも3席でした。出陳者が少ないので、例のごとく“棚ボタ入賞”ですが、ちゃんと走ったご褒美??

となるとゲンキンなもので、「最初のタイヤを慎重に出せば減点5で2度昇格だったのにぃ~」みたいな。(^^ゞ

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そして、やっと初完走したJP1も、爆走する若者に助けられ(笑)、ブービー賞ながら4席でした。(この大会、記念大会だからか、5席まで表彰台でした!)

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9時半には競技終了、お昼前には京都の家に帰っているつもりが、表彰式が昼休みということで、久々に上のクラスの走り(JP3)を観戦しました。さすがに脱走する犬は居なくて、安心して見られました。(見るところが違うって?!)

<表彰台待ちのオードリー>
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<AG1の表彰台>
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<こちらはJP1>
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      ******

次は6月6日、大会最終日(オードリー&ママチームの2日目)です。

雲があって前日よりは気温若干低目みたいでしたが、この日もパパとギュスは自宅待機。競技開始時刻は1時間遅かったものの、駐車スペースの関係で5時45分には出発。で、駐車場所は前日とほぼ一緒。

競技開始は8時ながら、この日は2度が先だったため、1度はJP1が9時半、AG1が11時開始の予定でした。時間的にゆとりがあったので、軽く朝食を取らせ、30分ほど朝のお散歩。

オードリーも、前日とほぼ同じような調子かしら??

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リラックスしてます。

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しかし、この日のJP1は2度と余り変わらないコース。難しいというほどではなかったけれど、「集中しないと迷走(?)するコースだなぁ~」なんて思いながらコース見分したのですが・・・

オードリー、スタートから集中がイマイチでした。(ーー;)

いちおう目が合ってからスタートして、ちゃんと走ってきましたが、3番の(だったと思う)トンネル中間で足が止まった模様。「マジメにやれぇ~」という気持ちをこめて呼んだら出てきましたが、その後も、中盤のハードルのシーケンスをクリアしながら、3番のトンネルが視野に入るたびにそっちに行こうとする執着ぶり。一体何の臭いがしていたのでしょう?困ったものです。

そんな状態だったので、けっこう際どいハンドリングでした。

そしたら、ママ、芝目に足をとられてスッテンコロリン。オードリー、一大事とばかり駆け寄ってきそうだったのですが、その間には跳んではいけないハードルが・・・

必死に起き上がり、なんとか“正しい”ハードルに誘導し、レース続行。

しかしまたもやスラロームの入りを失敗して拒絶1。2度目は途中で抜けて失敗1。

終盤も迷走しそうになるところをなんとか繋ぎとめ、やっとこさゴールに辿りついたものの、標準タイムからは大幅に遅れての完走でした。

この日はAG1の見分まで少しゆとりがあったのでオードリーを車に戻し、落ち着いて見分に臨みました。

そしたら、この日のコースはとても素直で走りやすそうなコースでした。まぁ、ママの頭が前日よりはスッキリしていたこともありましたが、オードリーの走りをしっかりイメージすることができました。(ある意味“お買い得コース”でしたが、この時点では全く欲はありませんでした。断言します!)

順番待ちの間、リンクサイドで“マテ”の練習に“鼻パク”をしてみました。スタートで待てさせてオードリーの目の前を横切る予定だったので、オヤツが乗ってる状態でママが歩き回り、遠隔(?)から「よし!」の合図を出します。(^^ゞ

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出走順はラージクラスの最後、AG1の最終組でした。(MCにも「本日のアジリティ1度最後のペアです!」って送り出されました)

1、2、3番の障害がジグザグというかアチャコチャ向いてて、ある意味、嫌らしい序盤だったかもしれません。

いくつかハンドリングの方法はあったのですが、スタートで待たせて、1番ハードルの前をトラバースして、1番を跳んだ着地点となる辺りで身体を2番に向けてスタートの合図を出しました。

1番ハードルを踏み切ったところで手を2番に向けて「ジャンプ!」の指示。

オードリー、着地と同時に2番に向かいました。

次はほぼ直角に戻して3番に向わせなくてはならないので、「オードリー!」と呼び込み3番を指示。

気持ちいいほどハンドラーに集中しています。順当にクリアしていきました。

ドッグ・ウォークでちょっと集中が切れそうな素振りが見えたので、「頑張れ~Go、Go、Go、Go~!」っと声援を送り続け、タッチをしっかり踏んでクリア。

次の、タイヤから180度の旋回でハードルへ繋ぐ部分もイメージどおりのラインで来ました。(本番でここまでイメージどおりに180度旋回のライン取りができたのは初めてかも...^^♪)

シーソーも勢いよく通過。でもタッチはしっかり決めて、MCからは再三「丁寧に決めてきます」というアナウンスがありました。

5月にトラブったシュートトンネルも、ちょっと勢いが落ちたものの問題なくクリア。出口から鋭角に呼び戻して2台ハードルを跳ばせ、そこから直角にスラロームに入ります。

ここも驚くくらいイメージどおりのラインで入ってきて、今回、4走目にして初めて綺麗に入口を決めました。

丁寧に丁寧にと心がけていたつもりでした。

が、最後から2本目のところで、ママ、「よしっ!」と思ったのでしょう、上体を起こし気味に最後の1本に向いました。

これが痛恨のハンドリングミスとなりました。

オードリー、本当によく集中していたのでしょう。ママが上体を起こしたことで、スラロームが終わったと取ったようで、最後の1本を抜かして次へ行きかけました。

正直言って、オードリーは未だにスラロームを12本1セットとして認識しきれて居ません。(練習量が足りないからなのですが...)なので本当に丁寧に最後まで誘導しなければならないのはよ~く分かっているのです。分かっていて気を抜いた、ママの大失敗でした。

しかも抜けた瞬間、「アァ~!!!」なんて悲鳴まで上げてしまいました。

しかしのんびりしている場合ではありません。目の前のAフレに行く前に呼び戻さねば。

ちょっときつめに呼んだせいか、すっかりオードリーのテンションが落ちてしまいました。

集中が切れかけていましたが、ここはしっかり入れ直し、本当にゆっくりでしたが無事クリア。

次のAフレ登らないかも・・・くらいテンション下がっていましたが、拒絶することなく駆け上り、下りのタッチもしっかり止め、後は気持ちよくハードル2本を跳んでゴールです。

完走でした。

でもスラの失敗以降大きく失速して、大幅なタイム減点となりました。

スラの最後で気を抜かなければ、失敗もなく、当然スピードも落ちなかったでしょうから標準タイムもクリアできていたわけで、クリーンランだったのに、一瞬の気の緩みで“天と地”です。

オードリーが本当によく集中していただけに、悔やんでも悔やみきれません。

アジリティを走り終えて、これほど悔やまれたことは今までに無かったと思います。悔しいやら、情け無いやら、自分に腹が立ってきました。そして、何度も何度もオードリーに謝りました。

というわけで、この日の結果は、JP1、AG1、ともにブービー賞の4席でした。

ママの気持ちを知ってか知らずか、ご機嫌で表彰式を待つオードリーに救われました。

<今日もヒョーショーダイなの?>
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<JP1の成績>
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<AG1の成績>
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<セミファイナルのコース>
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<AG1の表彰台>
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<JP1の表彰台で、小・中型犬がよくやってる“抱っこ”をしてみました~^^;>
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      ******

今回は関西での出陳とあって、スタッフも参加者も日頃の大会で見慣れた顔ぶれではないし、そんな面でも緊張するかな~と思っていましたが、OPDESは、元々、競技会にしてはのんびりした空気に包まれているので、今回もアットホームな雰囲気でリラックスできました。

それに、10周年の記念大会ということで、グランプリ・ファイナルが開催されるというピリピリ感より、全体的に“お祭り”を楽しもうという気分が強かったように思います。最終日は、ファイナリストなんでしょう、関東の大会で見覚えのある方々も大勢見かけましたが、みなさん大会を楽しんでいる様子でした。

でも、オーママ、顔を見知っているものの話しかけたことのある方は見当たらず、一人ふらふら歩き回ったり観戦したりしていたのですが、同じラージクラスに出陳された方と挨拶を交わしたことから話が弾み、伺うと、既に引退したラブラドール、現役のマリノアとJKCで3度を走っているベテラン・アジラーさんでした。

今回は3頭目になる若いマリノア(Earth君、1歳半)とOPDES初出走だそうで、JKCとの違いやら、本番で集中を切らさないための練習方法など、色々お話を聞くことができました。

初陣のEarth君、なかなかの“かっとび君”で、リンクの外ではビシッと脚側に付いてママさんを見上げる落ち着きぶりなのに、リンクに入るや、やる気を抑えられないという意欲満々の犬で、素晴らしいスピードです。

まだまだ始まったばかりということで、ハンドラーさんとのコンビネーションはこれから作り上げていくのでしょうけど、やっぱ“素質”ってあるんだよね~と思ったのでした。

活躍、期待していますよ、Earth君!

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      ******

さてさて、以上で<2010 JAPAN GP>のレポートはお終いですが、参加してみての感想(反省?)など残しておこうと思います。

今回、“パパの見ている前で完走”という一番の目標はパパが同行しなかったため保留となりましたが、ホーム・グランド(?)の関東から遠く離れた会場で、エントリーした全てのレースで完走できたことは、大きな成果と言っていいように思います。

内容を見れば、やっとこさっとこの完走で、決して自慢できるような数字ではありませんが、二日間で1回も失格が無かったというのは、リンクの中(逃げたい、拒絶したいような状況)でもママの指示に従おうという気持ちが育ってきているのだと思います。

JP1とAG1でリンクが変わり(関東では、1度2度は、大抵、JPとAGを同じリンクで走ります)、リンクが変わると機材の色も変わるし、“リンクびびり”のオードリーにとっては、これらの条件だけとってもけっこうなプレッシャーだったと思います。

事実、コンタクト障害やトンネルなどで臭いを取りに行こうとする場面もありました。

しかし、その度にママの声に耳を傾け、レースに戻ることができました。そんな積み重ねが自信となり、二日目のAG1(4走目!)での集中に繋がったんだと思います。(応えてやれなくて、本当に情け無いです...)

パピーの頃、オードリーは“猪突猛進のいけいけタイプ”だと思っていましたが、時間が経つにつれ、けっこう臆病かつ慎重なんだということが分かってきました。

それは楽しいはずのアジリティでも例外ではなく、ちょっとした違和感(バーの太さ&高さ、機材の色や大きさ、他の犬の痕跡、等など切りがありません)を感じ取っただけで警戒心が首をもたげて、注意が違う方に向いて失敗したり、躊躇して拒絶になり、果ては我慢できなくなって逃げ出すわけです。

アジリティが嫌いなわけではありません。でも、プレッシャーを忘れさせるほどに好きかというと、そこまでの“アジリティ狂”ではないのです。(水辺であれば大抵のことは気にならなくなるくらいテンションアップするのですが...)

ですから、気持ちが乗っている時や“引っかかること”がない時であれば楽しめるけれど、ちょっとでも“気がかり”があったらそっちに気持ちを向けてしまうわけです。

でも今回、少々の“心の揺らぎ”であれば、最近のオードリー&ママの関係ならクリアできるのだと実感できました。

しかし、“心の揺らぎ”がより大きい場合(例えば、“パパ”とか、“発砲音”とか)は、まだまだ“ママ優先”には至らないでしょう。

“リンクびびり”や“ガン・シャイ”と向き合い始めた頃、嫌悪刺激から逃げようとする気持ちをコントロールするのは、楽しいこと好きなことに向おうと逸る気持ちをコントロールするより難しいと考えていました。

なぜなら、逸る気持ちを“我慢”した見返りとしては、気持ちが向っている対象をご褒美として与えられるのに対して、逃げ出したい気持ちを“我慢”した見返りに与えられるものは、それが大好きなオモチャやオヤツであっても、それは“すり替え”にしか過ぎないからです。

としたら、“すり替え”でない“我慢の見返り”って何だろう?

そんなものが果たしてあるのかな?

ずっと考え続けてきました。

そして見つけた答えは、やっぱり“絆”です。“服従心”と言っても構いません。

「この人が喜んでいることが自分は嬉しい」という気持ち。

何を今更・・・と思うかもしれません。

でもね、「これをやったら良い(楽しい)事がある」とか、「云うこと聞けば嫌な思いをしなくて済む」とかの「Give and Take」ではない次元にまで絆を深めるということしかないんですよね。

そう考えたら、犬が、“この人”だけを信じて行動しようと思えるような自分になれば、心の揺らぐ原因がなんであろうと関係ないんだと思うようになりました。

そうはいっても、ほんの些細なことで大きく揺れる犬も居れば、大概のことでは揺らがない犬も居るわけでして・・・

それまでも漠然と感じてはいたけれど、ギュスターヴを迎えて確信したことがあります。

それは、センサーの感度が(恐ろしく)高い個体との付き合いというのは、一筋縄ではいかないということです。

普通なら見逃してしまうレベルの刺激にいちいち反応してしまう、それも過剰反応してしまう興奮しやすい気質というのは、人間の場合でも生きていくのが大変なのです。

それでも人間であれば、理屈で納得して我慢することができる場合が殆どです。

ただ、理屈では分かっていてもどうにもならないということもありますよね。

この部分なんです、問題は。

経験を積み、年を重ねることで、若い頃は受け入れられなかったことでも、折り合いを着けられるようになるわけです。

恐らく、犬だって同じなんだと思います。

知覚過敏(?!)の個体はセンサーの感度が低い個体より心配しなきゃしけないことがたっくさんあるのです。

いくら、「アンタが心配しなくても、ママがちゃんと対応するから大丈夫だよ」って言い聞かせたところで、犬は日頃の飼い主の行動をよ~く観察しているので、どこまでだったら信じても大丈夫か、自分なりに判断してしまうわけです。

とどのつまり、犬が飼い主をどこまで信用するか、ということなんですが・・・

オーママにとって理想の“人と犬の関係”は、犬が、いかに追い込まれた状況であっても、自分より飼い主を信じて行動できるというところまで達している関係ですが、“感度の高い(疑い深いともいう!)”オードリーに信用してもらうには、“センサーの働きが鈍い(お人よしともいう?)”ギュスターヴに信用されるより、ずっとずっと細かいステップを踏まなければならないということを改めて感じる今日この頃です。

話がアジリティから逸れてしまいましたね。

でも、オードリーとママのアジリティは、ベースとなる関係を強化していく過程なんだと思っているので、常々本質的な部分だと思いながら言葉にしたことがなかったため、今回、文章として残すことにしました。

それで、話を戻しますと・・・

アジリティに状況を限定すれば、2009-2010のシーズンを振り返ってみても、ベースの関係が安定してきていると実感できた今回の競技会でした。

初参加で場外脱走して以来、「リンクで一緒にゴールする」、「1度を完走する」ことを目標にしてきたオードリー&ママにとって、ある意味、一区切り付いたといってもいいと思います。

オードリーも7歳を過ぎました。犬種を考えたら、そろそろハードなスポーツは程々にした方がいい年齢です。

しかし、敢えて、ここから本来の“アジリティ”に挑戦してみたいな、とも思うオーママです。

オードリーの身体能力のMAXを引き出してやれるようなハンドラーになりたい、と思うのです。

それにはママの体力や俊敏性の問題の方が大きいのは分かっています。

でも、練習を増やすことで、少しは“アジリティ”の走りに近づけるような気もします。

と~っても悩みますが、できれば週に1回は練習できる環境を整えて、もう1シーズンだけ頑張ってみたいと強く願ってしまうのです。

できるかな・・・やってみたいな・・・

      ******

ギョエェェ~~~ッ!いつにも増して長くなってしまいました。

ここまでお付き合い下さった読者のアナタ、忍耐力に脱帽いたします。

ありがとうございました。(^^ゞ

<レース中の画像が無いから、リンクサイドの“ジャンプ”をペッタン!>
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コメント(8) 

コメント 8

Letomama

完走!表彰!おめでとうございます!!

前向きな反省がいっぱいですね。
これからも、楽しんでくださいね。(7歳?ラブ系は、まだ大丈夫)
オーちゃん、次回はより頑張るよ、きっと。

by Letomama (2010-06-08 18:40) 

ななパパ

オプデスファイナルお疲れ様でした~。
ここでのオーちゃんのデビュー思い出しましたよ。
懐かしいですね。

最後のAG1、惜しかったですね~。
でも、そういうことがあるのがアジですから(笑)
どうしても1ミスはしてしまって、完璧に走りきるのはほんとに難しいですね。
だからこそみんなクリーンランを目指すのでしょう。

ママといっしょに読んでるんですけど、ママ、最後のほうの文章で感動して泣いてましたよ。

そうそう、オーママさんに聞きたいんですけど、オプのHP見ると、今年の4月からオプでもJPに限りロングジャンプが導入されるって書いてありました。
そのサイズを見るとラージクラスはJKCよりも大きいんですよね。

それで、関東やこのドギーズでロングジャンプって使用されてましたか?

うちも秋には1回ぐらい、またオプを走らせるかもしれません。
ベテランズですけどね。
意欲を維持しないからとろとろ走りになるでしょうけど、ベテランズなら、それでいかな、と(^^ゞ
by ななパパ (2010-06-08 21:25) 

前田 朋

オーママさん、お疲れ様でした。オードリーの完走、おめでとうございます。
オードリーは素敵な子ですね。いい距離感のお二人(?)の様子、のめり込んで読みましたよ。気がつけば、画面、近っ! ってぐらい。
オーママの緊張感や会場の雰囲気、ちょっと懐かしく、ほんとうに楽しいレポート、感動しながら読ませてもらいました。
また来期に向けて、訓練の開始でしょうか? がんばってくださいね。
いつかきっと、応援に行きます!

by 前田 朋 (2010-06-09 08:05) 

鈴江 久美子

オプデスお疲れ様でした。

アジリティーいや、ドッグスポーツはいろんな目的でやってると思います。
私もオードリーママと同じで、犬とヒトのコミュニケーションを図る手段として
はじめました。スポーツである以上勝ち負け、順位は当然ついてまわりますが、結果よりも過程が大事だと思ってます。結果はあとからついてくるもの・・・・・ヒトと犬とのペアーでしかわからない、感情、日々の練習から得られた進歩、大事にしていきたいと思ってます。そして、何よりも楽しいと言う感情を消さないよう、ヒトも犬も成長していきたいです。

オプデスは初心者ですので、よろしくお願いします。
また、お会いできるの、楽しみにしてます。
                         EARTHママより
by 鈴江 久美子 (2010-06-09 13:52) 

ジャンニスキッキ

> Letomamaさん、
(発砲のない)オビ、アジ、と少しずつ本番で安定してきていますが、
救助犬は相変わらず遠いです。来月は水難救助の訓練があるらしい。。

7歳、まだ頑張れますかね?
ハンドラーの方が先にくたばるかも。(笑)
来シーズンも走れるよう、鍛えなくっちゃ!

by ジャンニスキッキ (2010-06-10 13:39) 

ジャンニスキッキ

> ななパパさん、ななママさん、
覚えていてくださいましたか?大脱走@デビュー戦。^^;
思えば、あれがオードリーと私の全ての原点です。
あの脱走がなければ競技会に出続けることはなかったかもしれません。
それに、ビビリが普通レベル(?!)なら、訓練なんて考えなかったかも。
とにかく、プレッシャーの中でも、とりあえずママのことを忘れないでね、
くらいの気持ちでやってるので、なかなか徹底しないのですが、細く
長く続けられたら、と思っています。

ななママさんへ、
我が家は、二言目には「競技会なんて出なくていいよ~」というパパの
気持ちを知ってるものだから、パパを逃げ場にするオードリーを諦めさせる
のは、容易ではありません。ななちゃん家は、パパさんママさんの意見が
揃っていて、羨ましいです。

ロングジャンプ、4月からJP3(=ベテランもですよね?)では導入されて
ます。リンクの脇に片付けてあると異常に大きく見えるんですが、コース
ではそんなに違和感無いです。(私には!)4隅にポールが立ってます。

ベテランズ走れるんですよね、いいなぁ~体高52.5のオードリー、
65cmはけっこう辛いんです。(/_;)

by ジャンニスキッキ (2010-06-10 13:54) 

ジャンニスキッキ

> 前田 朋さん、
同級生(?)たちはそろそろ引退するころになって、やっとスタート地点に
立とうとしているオードリー&ママチームです。(^^ゞ

女同士(?!)のせいか、ツーカー以上に通じる部分もあるけれど、
一生懸命願っているのに通じないことも一杯あって、相手が犬である
ことを忘れてムキになっちゃうこともあります。

でも、私にとって初めての犬であるオードリーは、いつまでも特別です。
こんなこといってるから、いつまでたってもオードリーに主導権を握られ
てるんでしょうかね~?

by ジャンニスキッキ (2010-06-10 14:01) 

ジャンニスキッキ

> 鈴江 久美子さん、
ブログ、見つけていただけたんですね。ありがとうございます。
会場ではお世話になりました。色んなお話、とてもためになりました!

結果はいつか付いてくる、と思いつつ、時には止めた方がいいのかも、
なんて弱気になったり。その度に、先輩コンビの姿に励まされて続けて
きました。そして最近、やっと“本番”を楽しめるようになってきました。

オードリーと私の足腰が続く限り、競技会チャレンジを続けようと思って
おりますので、宜しくお願いします。またお会いできますよう。(^^♪

by ジャンニスキッキ (2010-06-10 14:10) 

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