SSブログ

オードリーの貧血 : 執行猶予か?! [病気]

今週はずっと春らしい、時に、初夏のような陽気が続いたオーギュス地方ですが、本日は冷た~い雨が降り続いて居ります。寒いっ!ストーブしまわなくてよかった~^^;

      ******

さてさて、今週は、10日の火曜と13日の金曜、2回大学病院を受診しました。

まずは、10日の火曜日から。

3月16日に受けた抗赤血球抗体および補体の測定結果で、補体(C3)が陽性だったことから、このところにわかに浮上してきたヒト免疫グロブリン静注(hIVIG)療法を実施するかどうかの判断材料として、再度、抗赤血球抗体および補体の測定をするのと、(たぶん)プログラフの副作用で上昇したAST・ALTの値をチェックするための血液検査が目的でしたが、溶血が進んでいた場合は輸血もあるということで、血球検査も行い、結果を待つことになりました。

あ、前の日に、散歩後、なんだかお腹がポッテリしていたので、念のため腹部のレントゲンも撮ってもらいました。

検査から戻ってきたオードリーの呼吸があまりにも激しくて、心拍数も物凄く上がっていたので、またまた大興奮したのだろうとは思ったものの(実はひと騒動あったのでした。その話は後ほど!)、いつもなら5分もすれば落ち着いてくるのに、この日はなかなかクールダウンせず、ギュスもハァハァしていたため、待合室が暑いんだと思って建物の外で待ちました。

それでも、オードリー、心臓バクバク、息はハァハァ、どうしちゃったんだろ~みたいな。で、日陰に停めていたので車に戻り、1時間半ほど待ちました。

研修医の先生が車まで来て、「今日は輸血はありません」というので、「ご飯あげてもいいですか?」と聞いたら、「レントゲンの所見によってはエコーがあるかもしれないので、もうしばらく待ってください」ということで、オードリー、昼をまわっても朝ご飯お預けが続きます。

更に30分くらい待っていたら、また研修医の先生がやってきて、「エコーはないそうですので、ご飯上げて大丈夫です!」とのこと。オードリー、やっと朝ご飯にありつけました。

ギュスにもお水を飲ませて、軽く歩いて排便させ、犬たちが落ち着いたところで、ママだけ待合室に戻って、もうしばらく待ち、やっと主治医の先生との面談となりました。 

抗体&補体の検査は当日中には結果が出ないので、この日のうちにhIVIGを行うかどうかの決定はできないものの、 なんだか話は実施の方向で進んでいってる??

しかも、この日の検査結果で、PCVが22.1%、ヘモグロビン7.4g/dl と、まだゆとりがあるので、次回の受診日(金曜)に輸血せずにhIVIGをしましょう、みたいな段取りを告げられ、ママ、言葉に詰まってしまいました。

オーママ:「肝酵素の値はどうなってますか?」
先生:「アレ?今日計ってないね、肝酵素の項目!(助手に向かって)今から検査できない?」
助手:「ちょっと無理です」
先生:「・・・・・・」
オーママ:「最終判断は、金曜に検査してからですよね?」
先生:「2回目だからね、慎重にやりますよ。肝臓の値が高いままでは危険ですから」

result120410azabu.jpg

というわけで、金曜の結果次第ということを確認して、この日は終わったのですが・・・

帰路、小山田緑地により、軽く散歩して帰宅したら、オードリーの左後脚の脛、ちょうど採血部位辺りが赤く腫れ上がっているのを発見!

注射針の穴から何か感染でもしたのか~と慌てて先生に電話すると、「採血部位のようですね。担当した者に確認して折り返し連絡します」とのこと。

15分くらいで電話がかかってきて、「実は、今日、採血の際に珍しくオーちゃんが暴れて流血したそうです。止血処置をしてすぐに止まったのでそのままお返しした次第ですが、もしも腫れが酷くなるようだったら、すぐに連絡下さい」ですと。

「まったくぅ~そうならそうと言ってくれれば、緑地散歩なんか行かなかったのにぃ~もし感染でもしたらどうするのさ!」っと内心毒づいてしまいました。

幸い、夜9時ころをピークに腫れは引き始め、翌朝には、赤味は残っていたものの、腫れはすっかり引いていて、ヤレヤレ。が、“流血騒動”は一件落着したものの、hIVIGに向けてのママの気持ちは一向に定まりません。

11月にhIVIGを行ったとき、朝イチで採血エリアに連れて行かれたオードリーを返してくれないまま、「検査結果が芳しくないので、今からhIVIGやります!」と宣言され、そのまま病院を後にしたので、金曜も、ひょっとしたら採血に行ったまま、ズルズルと実施の方向に持っていかれるのではないかと、気が気ではないオーママでした。

だって、通常、アレルギー反応によるアナフィラキシーや血栓のリスクを考慮して、2回目はないというのに、そこを押して実施しようとしているのですから。

しかも、8時間以上かかる処置中、立ち会うことは出来ないし、処置後も24時間は厳重監視という状況ながら、もっとも危険な時間帯を過ぎたら、明け方まではスタッフも付きっ切りという訳じゃないので、目が届かない間に急変してそのまま逝っちゃうということもある(実際あった!)わけだから、どうにも踏ん切りが付かないのでした。

なかなか心が定まらず、パパともメールや電話で何度も話したけれど、パパは“2匹目のドジョウ狙い”で(?!)hIVIGにかけたいらしく、「見ていないときにオードリーが一人寂しく息を引き取るのが耐えられないというなら止めれば・・・」といってくれたものの、でもパパはかけてみたいという思いが伝わってきて、このまま金曜日を迎えて先生にもプッシュされたら、ママは自分の気持ちを口にできないまま押し切られそうな気がして、すっごく憂鬱になってしまいました。

そこで、思い切って主治医の先生にメールしました。

ママの中では、まだ今回のhIVIGに迷いがあること、さらには、輸血に対する考え方、そして、もしもこのまま積極的な治療を打ち切るという選択をした場合、今後は対応してもらえなくなるのか、なんていうことまで書き綴って、金曜の受診の際に返事を頂きたいと締め括ったのですが・・・

そしたら、その日のうちに先生から丁寧な返事が届いて、ママの質問に一つ一つ答えてくれました。

とても誠意ある文面で、飼い主の気持ちを大切にしてくれていると感じたし、ターミナルケアになっても最後まで対応しますとも書かれていたので、ママ、ここはもう先生が最善を尽くしてくれると信じて任せてみようと決心しました。

<4月10日の大学病院駐車場のソメイヨシノ>
12041001.jpg

      ******

そして、とうとう13日の金曜日(ゲッ、最悪?!)。

「もしかしたら命日になっちゃうかも~」なんて思いを一生懸命に押し殺し、野津田公園でお花見散歩をして(最後の散歩かもぉ~とか考えちゃって...)病院に向かいました。

肝酵素の値が急上昇したせいで3月末からずっとだるそうだったオードリー、薬を止めて1週間が過ぎたあたり(11日頃)から少し元気が復活して、PCVが20%切ってるかもしれないというのに、この日も朝からけっこう調子良さそうで、なおのこと、ここでhIVIGやったばかりに何かあったら泣くに泣けないよね~なんて複雑な心持で受付を済ませました。

いつもなら10分も待たないうちに研修医の予備問診があるのに、この日はとても混んでいて、1時間近く待たされました。

12041301.jpg

この日は、またまた初めての研修医の先生が担当で、前回の“流血騒動@採血”のことをしっかり蒸し返して、「別の脚から採ってくださいね!」と釘をさし、嫌がるオードリーを残して診察室を出ました。

「今日は貧血が進んでいたら、輸血にかわる処置があるかもしれませんね~」との言葉にも、「採血終わったらいったん戻して下さい!」と、けっこう強気で言ったものの、実際に戻ってくるまではけっこう不安でした。

そしたら、10分くらいでゼーゼーいいながら研修医のお兄さんを引きずって戻ってきました。また暴れたのかなぁ~という不安が表情に出ていたのか、研修医が、「今日は右後脚から採血しました。少し血が出ましたけど長めに止血しておいたので大丈夫です」だって!(やっぱり失敗したんだ・・・かかりつけのF先生は採血一度も失敗したことないぞぉ~ ーー;)

とにかく混んでおりまして、やっぱり待合室は暑くて大変というわけで、この日も車に戻って待ちました。ちょうど昼休みに入っちゃったこともあって、13時過ぎになって、やっと先生との面談です。

部屋に入るなり、「先日はメール頂けてよかったです。飼い主さんの考え方や気持ちが分かった方が、私もやりやすいので、何か疑問があればいつでも仰ってください」といわれ、少し張り詰めていた気持ちがほぐれました。

そして、肝心の検査結果ですが・・・

「抗体・補体検査、今回、初めて全ての系統で陰性でした!」と、先生、驚いたように仰いました。 

でも、オーママ的には、実は予想(期待?)通りでした。

というのは、9月、1月、3月と、これまで3回(最初のかかりつけでの分をいれると4回)の測定値が、いつも傾向の違う結果だったこと、そして、IgM→IgG(→C3)という流れで陽性を示す項目が変動していることから、免疫疾患暦うん十年のオーママの経験則に照らして、たぶん今回の補体活性は落ち着いている頃だろうと踏んだのですが、ピンポ~ンでした。

result120410_02azabu.jpg

何を根拠にといわれると、ま、それなりに根拠らしきものはあるのですが、書くとけっこう面倒くさい話になるので、ここは端折ります。

で、先生としては、補体活性を抑える切り札として、再度のhIVIGを敢行するつもりだったのに、抗体・補体ともに陰性ということで、当面、免疫グロブリンの大量投与をしても効果が出るかどうか微妙な状態であること、そして、かなり下がったものの、肝酵素の値が、まだまだ標準値の4~5倍という高さであることから、少なくとも肝臓の状態が落ち着くまでは実施は保留すると仰いました。

はぁ~とりあえず、今日は帰れる!と分かったとたん、いっきに力が抜けました。

そして、渡された検査結果を見ていくと、オードリー、調子の良さを反映しているというか、数値的にもけっこう頑張っているではありませんか!

result120413azabu.jpg

赤血球数307万個、PCV21.5%、ヘモグロビン7g/dl 、と溶血のスピードがかなり落ちているのです。

そして、そして、一時は終わったかと思った網状赤血球の増加が復活です!

1.49%、45,743個です。

先生は特に言及されませんでしたが、自力で4万個を超えたのは、(前回のhIVIG直後を除いたら)たぶん治療開始以来初めてのことです。

オードリーの力で復活してくれているわけではありませんが、これまではほとんど薬に反応しているという手応えが感じられなかったことを思うと、なんだか希望がわいてきました。

でも、冷静に考えてみれば、3月から立て続けに免疫抑制剤を増量したり強めたりしてきた結果、ここへ来て、免疫細胞の活動が鈍っているだけなのでしょう。

そのことを口に出してみたら、先生も、「うん、それはあるかもねぇ。。とにかく肝臓が落ち着かないことにはね。。強肝剤というか、サプリを出すので試してみてください。次回は1週間後にしましょう。でも輸血になるかなぁ~じゃ少し早めの10時で!」ということで、4月20日に予約を入れて、病院を後にしました。

「今日は時間かかったねぇ~(^.^)」
12041302.jpg

この1週間、毎日クヨクヨ悩み続け、励ましのメールにもなかなか返信できず、マジで暗~い時間を過ごしていた自分が情けないです。

オードリーが、「ママ、まだまだ頑張らないと!」って喝入れてくれたのかもぉ~(^^ゞ

たぶん、次回は輸血、そして、次はやっぱりhIVIGになるのかなぁ・・・その前に、薬の変更?

肝臓をいじめてしまったけれど、オードリーがいっぱい頑張ったから、薬が効いたんだよね。強肝剤で肝臓の手当てができて、また薬が使えたら、そして網赤が6万個まで回復できたら、輸血なしでも、低空飛行で飛び続けられるんだよね。ママ、まだ諦めないよ。ガンバロウ。

<4月13日の大学病院駐車場の桜>
12041303.jpg

 

 


コメント(4) 
共通テーマ:ペット

コメント 4

ジェイママ

良かった~!!
前回の“万策尽きたか”には何てコメしたらよいか、
一生懸命なママさんにかける言葉が見つからず、
コメントできませんでしたm(__)m

オードリーちゃん、頑張ったね!
低空飛行でも飛行距離をのばしましょうね(^_^)v


by ジェイママ (2012-04-15 14:44) 

前田 朋

生きているものの底力ですね。
人間の医者ですが、仕事でお付き合いしている医者がいつもいいますよ。「医術や科学なんて、所詮、数百年のデータしかないし、最新医療なんてのは、ここ30年の結果だ。そりゃすごいけど、生きているものの訳のわからない力には、追いつけない」って。
なんの理屈もないけれど、私は彼の言葉が真実だと直感しているんです。奇跡だと言われることだって、命にしたら、当然の結果なのかもしれないし。オーちゃんの快復だって、きっとある。
by 前田 朋 (2012-04-15 19:26) 

ジャンニスキッキ

> ジェイママさん、
ご心配おかけしてスミマセンです。m(._.)m
1回目の免疫グロブリン療法のときもすっごく迷ったんですよね。
それで、1回目より数段リスクの高い2回目をなかなか決断できずに
いました。検査値がGoサインを出してくれなかったことに、ちょっと胸を
撫で下ろしています。でもこのまま溶血が止まらなければ、いずれは
決断しなければなりませんが。。オードリーが穏やかに過ごしてくれる
のが一番なんでしょうね。欲張ってはダメですね。^^;

by ジャンニスキッキ (2012-04-16 21:24) 

ジャンニスキッキ

> 前田朋さん、
誰にも寿命は分かりませんからね~^^;
オードリーはけっこうしぶとい方かな??

医者ができるのは患者の生きる力を引き出すこと、と
自覚していても、それを認めると医者自身が無力感に
苛まれてしまうのかもしれません。オードリーの主治医を
信じることにしました。オードリーの生きる力を引き出して
欲しいです。

by ジャンニスキッキ (2012-04-16 21:41) 

コメントを書く

お名前:[必須]
URL:[必須]
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。