オードリーの不調 : “何か変”は“やっぱり変”だった。 [病気]
日本人二人目のノーベル賞受賞が決まって巷は喜びに溢れているときになんですが、オードリー、最悪の事態になっております。orz
このところの不調と貧血再発の嫌な予感もあって10月23日だった次回の大学病院の受診日を前倒しにして、昨日いってきました。当初は、山での嘔吐・パンティング・痙攣の件の原因として膵炎が疑われて、いつもの貧血検査に加えて膵炎関連の検査をうけることになっていました。
が、研修医の先生、主治医から透視下レントゲンによる気管の撮影指示が出ているというのです。これって昨年気管虚脱が見つかるきっかけとなった検査なんですけど、けっこう犬に(精神的?)負担のかかる検査のようで、それ以来オードリーが病院で震えるようになった検査でして、ママとしてはパスして欲しかったので、その旨伝えました。
その結果、まずは通常の血液検査とCRP、血中酸素流量(だったかと...)測定でスクリーニング、その結果によって追加するか決めるということになりました。
しかし膵炎関連の分まで採血することもあり、近頃では診察室に入るとガタガタ震えっぱなしのオードリーのことを考慮して、処置エリアに連れて行かずに、診察室でママも一緒に補てい、採決することになりました。けっこう震えていて脱走モードでは有りましたが、3人がかりでの補ていで採血は一発で完了。
続けて尻尾にセンサーを着けての流量検査。こちらは4人がかりです。
ママが顔と頭部を担当しましたが、う~ん、こんなに大勢必要なのか?くらいあっけなく済みました。飼い主同席の方が落ち着く(=興奮しない)犬の場合、このパターンでよいのではと思ってしまうオーママでした。補てい人数も少なくていいのでは??
ひとまず最初の検査結果待ちです。
診察室を出てからもしばらく震えていましたが、じき落ち着いて、なかなか余裕のオードリーだったのに・・・
1時間たらずでCBCとCRPの結果が出まして、PCVが37.8%に落ちていました。赤血球関連の項目全て、まだギリチョン標準値にとどまってはいたものの、前回(8月28日)45.1%でしたから7%以上の低下です。前回も、前々回(6月23日)46.8%から若干落ちていたものの、まだ誤差範囲みたいなコメントだったのですが、ここ数ヶ月、検査のたびに“溶血”が+や++だったこと、T-Bilが0.26とか0.24だったので不安は有りましたが、いっきに来たな~という感じです。
9月29日の嘔吐騒ぎ以来、免疫抑制剤(プログラフ)を含めて、一切薬を中止して8日目の検査でしたが、まさかそれだけのせいではないはず。
CRPも4.05mg/dl(限りなく0であるべき数値です)と高目。
この時点で、膵炎もさることながら、脾臓に何かあるのではと疑って(レトリーバーですからねぇ~だって!)エコーを追加する事になりました。ママは、嘔吐の原因として肝臓も気になっていたので、そちらも診て欲しいと伝えました。
ここからはオードリーのみ検査処置エリアに連れて行かれての検査でした。
しばらくして戻ってくると、オードリーかなり震えて興奮状態も加わり呼吸が速いこと!
戻ってきたのと同時に主治医に呼ばれて診察室へ。
「どうやら小腸領域(十二指腸・回腸・空腸)に腸管を取り巻くように腫瘍があって腸を圧迫、通過障害が起きているようです。かなり狭まっていて、これまで詰まらなかったのが不思議なくらいです。閉塞するのも時間の問題です」だって。
青天の霹靂でした。
ゲブゲブ胃でのこなれが悪そうにはしていたけれど、通過障害から来ていたなんて。
しかも末期的に進行しているなんて。
ここで提案されたのが、脇腹からの穿刺で腫瘍の種類(リンパ腫なのか腸線ガンなのかといってたような...)の判別をして、それによって今後の治療方針を立てる云々。
しか~し、ママ、ここで躊躇いました。
オードリーの場合、生涯免疫抑制剤の中止はないと宣言された時点で、いずれ、薬が効かなくなる(=再発)か、薬に負ける(=腫瘍発症)ときが来るであろう事は覚悟しました。で、再発したところでこれ以上薬を増やすつもりもなかったし、ガンになっても積極的治療はせずに、とにかくオードリーの身体に負担のかからない緩和ケアで見送ってやろうと決めていたのです。
なので、もう検査はしなくていいと言うつもりでした。
ところが、現状では数日~1週間くらいで腸閉塞になり、そうなったら吐き戻しを繰り返して苦しみ、遂には水も受け付けなって、それでも体力によっては1~2週間は生きているというではないですか。
いやぁ~貧血で酸素不足になって散々苦しんだオードリーを見てきて、再発になったら本当に可愛そうだなぁ~最後どうしてやるのがいいのかなぁ~って考え続けてきましたよ。
また、ガンやリンパ腫になったら、手術や抗がん剤治療はせずに痛みの緩和だけでしずかに寄り添うつもりでしたよ。
でもね、腸閉塞は全くの想定外でした。
先日の嘔吐以来、ふやかしてガーした流動食的主食と水だけで、オヤツや肉といった固形物を一切あげていなかったので通過障害がおきることもなく、結果発見が遅れたのかもしれませんが、胃の不調らしき症状が出だしてから既に1ヶ月くらいは経っています。
腫瘍がリンパ腫であればもう末期でも不思議じゃないのだとか。抗がん治療で腫瘍を縮小させて通過障害を緩和しようにも、薬が効いてくるまで2週間くらいかかるので、その間に閉塞が起きる可能性は極めて高いそうだし・・・
仮に外科的アプローチの可能な種類のガンだったとして、溶血が再発していて、しかも免疫抑制がかかって術後の傷の上がりが通常よりかなり悪いオードリーですから、こちらも普通だったら選択肢には入らないとか・・・
だったら検査しても意味ないのでは?
それでも医者は穿刺検査を勧めてきます。
けっこう頭真っ白状態だったこともあり、一度は承諾しました。
でもね、エコー検査の後のオードリーは、もう落ち着くことはなくて震えっぱなし。そして、「準備ができましたので」って研修医が連れて行ってしまった後のママの後悔ったら・・・
10分かそこらで戻ってきたときのオードリーは見るに忍びない状態でした。
呼吸数は100を超えているようでしたし、瞳孔があさってのほう向いちゃって呼びかけにも反応しません。
でね、なんと、「今急患がでちゃって先生もスタッフも手一杯になってしまい、まだレントゲンしか済んでないんですよ。30分くらいすれば穿刺検査できるのでお待ちください」って。
ママ、切れました。
この状態で針刺す検査(軽い鎮静かけるといってたけど...)なんてもっての他、しかもこの状態のまま30分(といっても1時間になるかもしれない!)待つなんて、もう4時になろうという時刻、朝から飲まず喰わずでパンティング続けてたら、こないだの山の二の舞で脱水~痙攣~チアノーゼになりかねないじゃん!
ありえない。
はい、「今日はもうオードリーがいっぱいいっぱいなので帰ります!」って宣言。
そしたら急患対応で忙しいはずの主治医が出てきて、説得工作にかかるので、とにかくその場を去ってオードリーを落ち着かせたい一心で「それでは仕切りなおしということで」と返すと、「あさって、木曜で調整します」って。
その日はギュスのデキモノ切除手術が予定されていたのでその旨告げ、かかりつけ医とも相談してお返事しますといって病院を後にしました。
でもね、オーちゃんのパンティングは鎮まる事なくて、なんだか体が熱くなってきたのですよ。
気管が狭いから熱の換気が上手くいかないのと、朝から1滴も水飲んでなかったことの軽い脱水と判断して、かかりつけに直行。到着したときにはベロが口からだらーんと出てぐったり。オードリー、起き上がれません。
先生に声をかけて、車に戻って抱きかかえて病院に入り、そのまま診察台に乗せて輸液をして頂きました。
しばらくしたら呼吸が落ち着いて、頭もしっかりしてきましたが、そしたら脱走モード全開で、とにかく不憫というしかありませんでした。
かかりつけの先生に顛末を話すと、先生も穿刺検査だけは受けた方がいいのではと。同席(?)していたギュスのデキモノをチェックして、「ギュスの手術はオーちゃんが一段落するまで延期しても大丈夫だと思うから」って。
それで穿刺検査を受けるつもりに傾いていたものの、よくよく考えるほどに、検査しても先がないんだったらこれ以上オードリーに負担かけることないよな~みたいな。そこへ、オーパパも「もう何もしなくていいよ。大学病院はもう連れて行かなくていい」って。
というわけで、「このまま見守ります」って主治医に連絡して検査をキャンセルしました。
なのに、今朝になって、パパ「やっぱり検査だけするか」と。
うぅぅ・・・
で、先生に再度連絡し、キャンセルのキャンセル。
でもオードリーの負担が大きすぎるから麻酔下で検査するのはどうかと訊ねたら、普通はそこまでしないけど事情が事情だからそれでもいいが、だったら(手術前提の?)CT検査も一緒にしましょうと話が展開し・・・
そうなると段取りつくのが13日火曜日なるそうな。
昨日の受診からちょうど1週間。下手すると腸閉塞になってる(手遅れ?)かもしれないけれど、元々緩和ケアで見守るつもりだったのだから、そこは運を天に任せることにします。
喉のこともあるので、麻酔のリスクはかなり高いです。
何もしないで看取ってやるのが一番いいのかな。いえ、きっと“安楽死”という選択が一番理に叶っているのでしょう。でもね~どうしても決断できないのですよ。
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今度ばかりは、オーママどうにも奮起できません。再発か副作用(腫瘍)か、どっちか一つならまだしも、ダブルで同時に来るなんて、やっぱりオードリーの身体もギリギリのところまで頑張ってきたのだと思います。もういいのかな。
でもね、昨日の帰宅時はぐったりだったのに・・・
収納後に夕飯の仕度始めたら、台所にやってきて・・・
ママの横に座ってプレッシャーかけるくらいに復活。(あ、でも今までは不調でも寝てる時しか出なかったベロが、起きて座っているのにチラっとでちゃってました)
通過障害でそうとう気持ち悪いはずなのに、食欲だけは一向に衰えをしらないだけに、それがまた切ないのです。
他の腫瘍だったら痛みを押さえて、「好きなもの食べろ~!」ってあげられるのに。悲しい。
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あんまり泣き言だけでもね・・・
昨日病院に行く前の散歩@野津田公園を貼っておきます。
ギュスが置いてかれるくらいの元気度でスタートしたんです。
恐る恐るススキの丘のエリアまで足を延ばしました。
少し息が上がっていたけれど、無事てっぺんまで上って記念撮影もしました。
今日はさらに落ち着いて、食欲もあるし、散歩もまぁまぁ。昨日と今日でオードリーに大きな変化はないのに、諸々を知ってしまったオーママは、どうしても同じように見る事ができなくて、一日府抜け、ちょっと気持ちが昂ぶると涙が溢れてしまいます。
オードリーに後どれくらいの時間があるのかは分かりませんが、できるだけ向き合っていたいと思います。なので、まとまった記事を綴るのはこれが最後になるかもしれませんが、ご理解のほど、宜しくお願い致します。
病気を克服できたと安堵していましたが、大変な結果が出たのですね。
飼い主は現状を知りたいと思っても、犬達には辛い検査でもありますよね。
どっちに決めればよいか、本当に迷いますね。
検査だけでも、という悩んだ末のパパさんの気持ちもわかります。
オードリーちゃんにとって、最良の判断がされることを祈っています!
by チェリママ (2015-10-07 21:14)
オーママ、大丈夫ですか。判断を委ねられる人間は悩みますよね。答えはないから。言葉が選べないので、私のことを書かせてください。
もう2年前になりますが、バレンタインがその年の夏に腰が抜けるようにへたり込んだことをきっかけに、間接の骨が肥大していきました。日本では症例の少ないとのことでしたが、肥大性骨症とわかりました。直接の原因は肺と背中の間に走る迷走神経を腫瘍が圧迫したことによるものでした。肺にできた腫瘍は悪性にしても良性にしても神経を圧迫している以上、ほっておけないのですが、バレンタインはすでに13歳になる歳でしたので、長時間の麻酔にたえられるか、手術をしても骨がもとにもどるまでの余命があるか、手術によって悪性の場合は転移が心配されました。歩けなくてもゆっくりといっしょの時間を過ごす。そういう選択肢もありました。でも散歩とアジリティーの大好きだったバレンタインが寝たきりになるのはどうなのだろう、私のその思い込みが手術を選択させました。最先端医療施設(大阪の端っこにある病院)に入院して10日間。手術は成功しました。迎えにいったとき、バレンタインは先生や看護師さんをおしのけて、まだ立てないのに、はって私のところへにじり寄ってきました。
そのとき私の判断は間違っていたと感じたんです。バレンタインは走れることや飛べることより、片時も離れず私や家族の側にいることが幸せだったんだと。予後を話す先生の声など、どうでもよくなりました。早く家に帰ろう。それがバレンタインが元気になる唯一の方法だと、今なら迷い無く選べます。
たしかに、バレンタインの命が2ヵ月以上も延長されたではないか、そう医学的な判断は後になされましたが、そんなこと、生態学を学んだ私には納得できても、バレンタインの飼い主の私には関係ないことだと思いました。
バレンタインにとっては、後の2ヵ月よりも、病院で過ごした10日は、死ぬほどに辛くて寂しかったのではないだろうか、と今でも後悔が消えません。毎日、京都から大阪まで通って、顔を見せた。これは私の自己満足に過ぎません。帰って行く私を目で追って、啼かないバレンタインが啼いたのに。私は何を彼女にしたんだろう。最低な飼い主だったと思っています。
判断して、決心してネオベッツ(先端医療の病院)に連れて行ったのは私。掛かり付けの医者と相談して決めたのも私ですが、後の医療的判断を聴きにいったとき、理不尽ながら、医者に嫌悪を抱いたのをいまでもわすれません。
医師なら、医療の可能性を説明するよりも先に、動物の気持ちも勉強すべきです。そして迷う飼い主に多くのケースを提示すべきです。
治るのと、幸せに時間を過ごすのはイコールではないと、医者の立場から明言すべきです。その後で飼い主と方法を探るべきです。
バレンタインが亡くなったあと、
日本で事例と予後を判断する材料が少ないとのことだったので、「せめて、正しい判断と次の子に辛い思いをさせないために。人間の医学が患者本意であるべきように、獣医学も動物本意であるように、絶対に肝に銘じて役立てて下さい」バレンタインを献体に出したのは、せめてもの怒りの矛先はあなたたちに向けているのよ、と言いたかったからです。
理不尽なのもわかっています。でも、まだ獣医学が動物本意に、動物の幸せを願っていないことも、学生のころから知っています。
だから、今の私は、デュやエクやチョコを絶対に獣医師には任せないと決めています。医学的には間違った判断かもしれないけれど、私は彼らの幸せな環境を、だれよりも作る自信をもって、毎日を過ごしていると毎晩、反省をこめながら振り返っています。
なにが伝えたいのやら。
オーママ、オーママとオーちゃんとオーパパとギュスと。家族がもっとも望むことが、オーちゃんの幸せのありかだと思います。
もうしわけない。長くなりました。オーママはそんなことわかっているのも知っているんだけれど、大学病院の医者に、あのときの腹立たしさを感じて、つい。
ごめんなさいね。
by 前田朋 (2015-10-08 06:41)
前回の記事を読んで、辛すぎて何もコメント出来なかったのですが、今日はさすがに涙が止まりません。
病院の対応…考えものですね。急患対応は仕方ないかもしれないけど、オーちゃんの状態だって、十分に急患ですよね。
オーちゃんの復活を祈っております!
ママさんも辛いと思いますが、みんな応援してますからね☆
by ジニーママ (2015-10-08 12:08)
> チェリママさん、
ご無沙汰しております。コメントありがとうございました。
お陰さまでオードリーはその後特に変わりもなく、食欲もりもり、
散歩もちょこちょこ、ほとんど普通に過ごしてます。
本当に腸閉塞が切迫しているのかな~くらい普通です。^^;
通院も検査も、人間に例えたら病気抱えた70代の老人なわけで、
元気そうでも消耗するから、治る見込みが期待できないのであれば
もうそっとしておきたい気持ちと、検査で状態を知っておいた方が、
緩和ケアにしても、より適切な対応ができるのではと思ったり、ホント、
迷いっぱなしです。
by ジャンニスキッキ (2015-10-09 11:11)
> 前田朋さん、
ありがとう~来週お目にかかれたらいっぱい愚痴るかも、です。^^;
by ジャンニスキッキ (2015-10-09 11:12)
> ジニーママさん、
脅かすような記事ですみませ~ん。
大学病院にかかるのは、人も動物も忍耐が必要ですよね。(^^ゞ
オードリーはとにかくビビリ、しかも拘束されるのが苦手で、大勢で
補ていされるとパニックになるみたいです。通常バックグランドでの
処置なので、どんな様子かきくと「おとなしかったですよ~♪」という
返事しか返ってこないけど、戻ってきたオードリーの様子から察すると
それはないよな~みたいな? 前はそれでも立ち直りが早かったから
我慢させようと思ったけど、最近は心身ともに憔悴し切って、なかなか
復活できないので、そろそろ潮時かも、なんて感じます。
かかりつけレベルの対応で、リラックスした時を送ってもらおうかな、と。
とりあえず食欲もりもりで普通に過ごせてますので、ご安心下さい。
コメント、ありがとうございました。
by ジャンニスキッキ (2015-10-09 11:20)