オードリーの貧血 : 更なる試練の始まりなの? [病気]
今日は仕事納めという職場も多かったのでは? オーパパも明日から年末年始休暇スタートでして、午後には帰宅する予定です。その頃には雨も上がっていることだろうし、オーギュスのお散歩頼んじゃおうかな~って、オードリー、しばらく安静を言い渡されているのでした。
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どこから書けばいいんだろう・・・
そう、24日に平塚の競技会から早目に帰り、奈良に戻るオーパパを送ってきて、一休み。そこからワンsの夕飯タイム。で、ママの夕飯の間、早朝から出かけてほとんど寝ていなかったオードリー、丸まってウツラウツラしていました。
ママのご飯が終わる頃になったら、起き上がってママの傍らにやってきたのですが、このとき、立ち上がり方が何か変だな~と見ていたら、2~3歩びっこを引きました。でもすぐに歩様は普通に戻りました。
一瞬、あ~オードリーも来春には10歳、同じ体勢でじっとしていると痺れが起きるような歳だよね~ケアしてあげなくちゃ、なんて思いが頭をかすめたものの、特に気にすることもありませんでした。
その後、ママが夜更かししていたこともあって、2時間ばかりリビングの布団で本気寝(手足を投げ出して!)していたのですが、「2階に上がるよ!」と声をかけたら、起きてトイレに向かいました。このときも、また歩き出しの数歩がびっこでした。
う~ん、昼間河川敷で捻挫でもしたのかな? でも今日はそんなに動き回らなかったんだよね。少なくともママが連れ歩いていたときには異常はなかったなぁ・・・
トイレが済んだら、自分からサッサと階段を上がって行きましたが、貧血が酷かったころのようなふらつきも無く、しっかりした歩調で上がっていったのです。
そして翌25日の朝、いつもは先に降りて暖房をつけ、暖まってから呼ぶのですが、びっこのことが気になって、一緒に降りようと声をかけたら起き上がりました。
やっぱり始めの2歩くらいが変でした。
階段の下りが心配だったのでママが何段か先に降りてはオードリーが降りるのを待ち、それを繰り返して無事1階まで降りました。特に危な気はありませんでした。
でも、その後も、伏せて起き上がると必ず最初の数歩がぴょこぴょこ、よ~く観察するも、後の左なのか右なのか、みたいな感じで、おかしい部位を特定できません。
そうこうするうちに大学病院に出かける時間となり、途中グランドでトイレタイムを兼ねて軽くお散歩したときから、とうとうすっかりびっこになりました。
ま、行き先が病院ですから、そのまま車に乗せて病院に向かいました。
車から降ろしたら妙にテンション高くて、ママを引っ張ってずんずん病院入口へ向かうのですが、激しくびっこを引いています。体が左右に(前後にも?)大きく揺れていました。バランスを崩してこけるのではないかというくらい酷いびっこなのに、オードリー自身は全く気にしている様子はありません。
で、ママは、外科的な症状ならいいんだけど(よくないけど...)薬の副作用による血栓とか、神経系の異常ではないかという懸念もあったので、受付の時になるべく早く呼んで欲しい旨伝えました。
5分くらいで研修医の予備問診となりました。
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貧血に関しては、2週間前の受診以降も引き続きPCV上がってるんじゃないかという好調さが続いていて、このところは散歩も“行け行けずんずん”で引っ張りまくって大変なくらい元気ですが、昨日からびっこが・・・という話をしたところ、研修医も、「そうですね~なんか歩き方が変ですね。後脚ですよね?右かな?いや、左??よく見てみますね」というので、血栓や神経系の異常ということも念頭に置いて診て欲しいと付け加え、激しい拒絶モードのオードリーを検査エリアに送り出して、ギュス&ママは退室。
いつもより大分時間がかかって戻ってくると、研修医が「エコーでは血栓は見当たりませんでした。後ほど先生から詳しいお話がありますので、しばらくお待ち下さいね」とオードリーを置いていきました。
この日の午前中で診療がお終いということで、昼を過ぎたら空いてきました。でもオードリーの主治医のところは盛況(?)で、同じ先生の患者(犬)だけが待ち続けていました。
1時半頃やっと呼ばれまして、診察室に入ると、血液検査の話は飛ばして、エコーと神経系の検査について説明がありました。
この時点まで、ママも、先生方も、みな後足がおかしいとばかり思っておりまして、検査は左右の後肢に麻痺などが出る場合のチェックでしたが、特に異常は見当たらないとのことでした。
この時のオードリーといったら、後脚で2足立ち、先生にビョンビョン飛びつきまくっておりまして、いったいどの足が具合悪いんだ?全然問題ないじゃん!みたいな。
しかし、医者の前では症状がなくなっちゃうのは犬ではよくあるケース、一応、研修医に話したことを再度ツラツラ~っと話して、「“治験薬”を切ってる現状からして血栓は考えにくいよね~」という先生に、ママ、「もし関節炎だとして、自己免疫による可能性はありませんか?」と尋ねました。
すると先生の表情がにわかに曇って、「仰るとおり、その可能性はかなり高いと考えます。時期が時期ですし・・・どうしましょう、リウマトイド因子と抗核抗体の検査をしてみますか?」
時期が時期というのは、寒くなってきている今の時期ということです。この時期に発症することが多いんです、この病気。
はい、もしママや先生の読みが当たっていれば、今まで赤血球を攻撃のターゲットとしてきたオードリーの免疫系が、今度は矛先を関節(もしくは結合組織)にまで広げて、更なる自己免疫疾患を併発しているということなのです。(これって、限りなくオーママと同じ病気の可能性が・・・なんでこうなる??)
すでにプログラフを投入して免疫抑制が効いている現状からすると、リウマチ検査はあまり意味は無いのですが、それでも単なる整形外科的な症状から来るものかどうかの判断材料にはなるかもしれないし、追加検査をお願いしました。
でもって、ここからやっと貧血の方の話になりましたが・・・
「すごいよ、PCV23%超えました。Hgbも7.8! 今度は間違いなく行けそうな気がしています」と、先生喜んでいる様子。
しかし、ママ、「でも網赤は4万個割り込むのは時間の問題ですよね?」と水を差す一言。
「う~ん赤血球の寿命が延びてきてるんでしょうね」と先生。
そこで、またまた「前回、赤血球の形があまり良くないと仰っていましたが・・・」と意地悪く突っ込むママ。
「でも前に比べたらよくなってきてるんですよ」と先生。
びっこの件は、この日、整形外科の先生が不在で診て貰えないため、年末年始休みが心配であればかかりつけ(整形が専門!)で診て貰っては?ということで、お開きに。
この年末年始、オーギュス家、少々事情があってバタバタしそうなので(その辺の話は別途また)次回受診を3週間後にしたいと言ったら、すんなりOKが出て、次回は新年1月15日と相成りました。
でもって、診察室を出たとたん、またもやオードリーが激しくびっこ!
なので一応先生を呼んでもらったら、またまた普通に歩いてるしぃ~(*_*;
先生も、「ま、あまり心配してもしょうがない。酷くなるようだったらかかりつけに行ってください」と苦笑いしながら去っていきました。
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大学病院の先生は、症状がハッキリ出なかったこともあって、生活はいつもどおり、散歩も普通でいいんじゃないの、なんて仰ってましたが、帰宅後の夕方の散歩も結構ピョンコピョンコやっていたし、家の中でもずーっとびっこだし、どうにも気になって、翌日(26日)かかりつけを受診することにしました。
前もって電話でおおよその事は話してあったので、順番になると、院長先生が待合室に出てきて、ちょっと外で歩様を見ましょう、と。
それまでてっきり後肢だと思い込んでいたのですが、オードリーの体の傾きを見るや否や、「左前脚だね~肩!」と先生。
で、左前脚の触診を始めたら、オードリー、いきなり手を引っ込めようともがき始めました。念のために他の足も触ってみましたが、ほとんど反応無し。
ビンゴでした。(さすが整形が専門です!)
診察室に戻り、それまでの経緯と、前日の大学病院での自己免疫疾患による関節炎の可能性についての話もして、RFとANAの検査結果待ちであることも付け加えました。
前日は撮っていなかったレントゲン撮影(麻酔無し、補ていのみです)を行いました。
結果、骨には異常はなく、炎症が起きているようなモヤモヤしたものも見当たらないけれど、強いて言えば、肩関節の上腕側に石灰化が起きているかもしれないようなムラが見えるそうで、それが結合組織病を示唆するものかどうかはレントゲンでは判定できないと。
自己免疫系の関節炎であるかを判定するには、鎮静をかけて針を刺して関節液を採取するか、全身麻酔で関節鏡を挿入して組織の状態を見るのが通常の方法だけど、今現在の状態であれば(=軽度!)、単なる捻挫ということも除外できないから、通常なら消炎鎮痛剤を服用して安静にして様子を見る段階だということでした。
けれども、オードリーの場合、ステロイドや免疫抑制剤を服用しているため非ステロイド系の消炎鎮痛剤は使えないということで、普段はあまりサプリを処方しない先生ですが、グルコサミン系のサプリ(リブロプレックス)服用で様子を見ましょうということになりました。
散歩は軽くだったらいいですけど、“行け行け!ずんずん”はダメですよ~階段も下りはNGですからね、とも。
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26日水曜の夕方からサプリを服用、翌27日は、朝起き抜け少しびっこだったものの、後は室内では普通でした。散歩でも外に出た当初はズンズン引っ張って、一番近い公園まではママを引きずって行く勢い。(あ、ギュスとは別々散歩です)
でも帰りになったら酷くびっこ。休ませようにも、立ち止まってると歩こうとして引っ張るし・・・ところどころ抱っこしながら無事帰宅。
家ではほとんど布団で丸まっていて、食事とトイレ以外は動かないし、朝も、進んで階段を降りようとしないので抱っこすると、今までだったら大暴れなのに、大人しく抱かれてるので、やっぱり痛みがあるんだと思います。
それなのに、散歩となると走り出しそうな勢いで公園に向かいます。なんたって、PCVが自力で20%を超えた頃からは、ボールのレトリーブで全力疾走したり、再教育が必要かも~ってなくらい引っ張りまくりのお散歩だったりと、元気いっぱいのオードリーですから、少々の痛みくらいじゃテンションを抑えられないんでしょう。
好きなだけ歩かせてやりたいところですが、関節が壊れてしまったらどうにもなりません。ここは白黒つくまで節制してもらわないと。
そんなことを思い悩んでいたら、27日の夕方、大学病院の主治医からリウマチ検査の結果が出たと連絡がありました。
RF:陽性
ANA:10倍・100倍とも陰性
ま、予想通りの結果でした。
RF値が陽性でもリウマチだと確定診断はつきません。一方で、この値が陽性になる自己免疫疾患はいくつかありまして、犬の場合、SLEや多発性関節炎が多いそうです。(限りなくママと同病相憐れむ仲になりそう...=_=;)
で、ANAの方は、長いこと強い免疫抑制をかけていることから、仮に上記のような自己免疫疾患であっても陽性になる可能性は低いだろうな~と思っていたので、やっぱり、みたいな。
これはかなり厄介な状況なんですわ。
もし1~2週間で今回の症状が終息したとしても、じゃぁ単なる捻挫とか関節炎だったのかといえば、そうは言えないのです。
ま、今回症状が出ているのは左前脚の肩関節ですが、それが他の関節に広がっていくようであれば、自己免疫によるもので確定でしょう。
しかし、どういう経過を辿るかはケース・バイ・ケース、急激に進行して歩行困難になることもあれば、オーママみたいに、のらりくらり騙し騙し、痛みとお友達になりつつ、そこそこ生活していけるケースもあります。
ただ、オードリーはイヌですから、ヒトと比べて加齢スピードが早いし、既に溶血性貧血という自己免疫疾患があるわけですから、進行は早いかもしれません。
遠からず、歩くことはおろか、立ち上がるのさえ難しくなる日が来るやも知れません。
せっかく貧血の方に光明が射し始めたというのに。レ・ミゼラブル(=あぁ無情)?!
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リウマチ検査の結果を告げながら、主治医の先生、「オードリーちゃんの回復具合には“奇跡”という言葉しか当てはまらないと感じております。診察するたびに元気になってゆく姿には多くの獣医師が勇気づけられました」と仰いました。
「RF因子が陽性とはいえ、実際にリウマチ性関節炎になる犬はごくわずか」と励ましても下さいました。
でもね、その“奇跡”のようなパワーの源は、食べることと歩くことなんだよね~歩けなくなったら。。
う~ん、考えるのは止めよう。まだ歩けなくなった訳じゃなし。なにより、オーママ自身が良い例じゃない。大丈夫、命に関わる“溶血”を乗り越えようっていうオードリーなんだから、たとえSLEになったって明るく元気に生きていけるさ。まだまだ一緒に頑張ろう!
「いいけど、そろそろ寝ません?」
野津田公園で一度だけお目にかかったことがある者です。
オードリーちゃん、心配ですね。
去年の1月に亡くなったバーニーズのホルンは、亡くなる2年前に関節リウマチの診断を受けて、ステロイドとりマチルを中心とした治療を受けていました。飼い主もSLE歴が長いので、自己免疫疾患とはいえ、うまくコントロールしていけばいいはず!と楽観的にしていたのですが、悪性リンパ腫の症状に気がつくのが遅れ、抗がん剤も効かず、悔いの残る結果になってしまいました。
4月に迎えたバーニーズの子犬は10月に異物誤飲と成長板早期閉鎖のため、2度の手術を。めげそうにもなりましたが、当の子犬(カール)は気にする様子もなく、いたずら三昧で「今」を生きています。
めげずにがんばりましょうね。
by ホルンカー (2013-01-05 21:40)
> ホルンカーさん、
カール君のこと憶えてますよ~(*^_^*)
ロットワイラー、ゴールデン、黒ラブ、小さい子もいましたよね~♪
楽しい時間でした。その後も時々出かけていたのですが、タイミングが
悪かったようでお会いできず、寒くなってからは行動時間帯が昼間に
なっちゃて。。^^; またお会いできるといいですね!
ホルンくんは関節リウマチを患ったのですね。超大型犬種だからお世話が
大変だったでしょうね。リマチルですか。オードリーは血液疾患を発症して
いるのと骨髄機能低下ということで、薬の選択が難しいかもしれません。
ただ、安静とはいかないまでも、かなり養生させたところ、1週間くらいで
びっこはなくなりました。単なる捻挫か一過性の関節炎だったのなら良いの
ですが。。
免疫抑制をかけ続けると、どうしても腫瘍のリスクが高まりますよね。
良かれと考えて決断しても、犬としてはどうなのか、難しいです。
我が家も、飼い主(=私)が自己免疫疾患で、主な症状は結合組織に
でていますが、なんとかコントロールできているので、オードリーにも、
最後の最後まで上手に病気と付き合って欲しいです。
by ジャンニスキッキ (2013-01-07 18:38)