オードリーの貧血 : 三度目の輸血 [病気]
今年は、昨日4月1日が日曜だったため、本日が新年度のスタートですね。といっても我が家、学生がいるわけでもなく、特に改まることもないのですけど。^^;
いつものように朝が来て、散歩に行き、ギュスのスキンケアが済んだら夕食の支度、と平穏に1日が暮れるはずでしたが、夕方4時前から2時間ほど、オードリーが断続的に嘔吐、一騒動でした~(>_<)
絶食・絶水で様子見、現在は落ち着いて居ります。多分、前回(3月27日)受診の際に変更になった免疫抑制剤による副作用だと思われます。
というわけで、3月27日の大学病院受診の記録をアップします。
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3月16日の検査で、PCV21.4%、Hgb7.1g/dlと、輸血目前の数値だったため、この日は特に懸念されるリスク・ファクターがない限り輸血だろうということで、予約した午前11時ちょうどに受付を済ませました。
すぐに予備問診に呼ばれました。
見た目、低調な日々であること、薬で胃粘膜にダメージが出ているのか、しょっちゅうゲップが出て今にも戻しそうなこと、23日の晩から24日にかけて呼吸が速くなったこと、などを報告。
オードリーは採血に向かいました。
10分ほどで戻ってきましたが、そこから12時半くらいまで待ち、主治医の先生に呼ばれました。
「実は今日から病院がお休みでして(どおりで空いてると思った!)、機器類のメンテナンス中なんですよ。ですのでいつもと違う機器で測定しているので多少誤差がありますが、それにしても、PCV(Hct)が17.5%、ヘモグロビンも6.2g/dlまで落ちてしまっているので、とにかく輸血をしなくては・・・」ということで、その場でオードリーは研修医の先生に連れて行かれてしまいました。
「う~ん、レフルノミド(アラバ)は効いていないようですね。3月16日に調べた抗体測定の結果なんですけど、ここへきて抗体(IgM・IgG)ではなく補体(=C3)が陽性になっているんですよ。補体を抑えられる薬ってあまりないんですよね。で、アラバは中止して、タクロリムス(プログラフ)に変えてみたいのですが・・・」
「アラバって、人では、一般的には効き目が現れるのに2~4週間といわれていますけど・・・」
「犬の場合は、効くケースではもっと早く反応するんですよ。それに、プログラフは多少なりとも補体を抑える効果があるとの報告もあるにはあるので変更しましょう。ただし免疫抑制が強くかかり過ぎることもあるので、セルセプトは増量前の量(1日1カプセル=250mg)に戻します」
「補体の活性阻害薬もありますよね?」
「あるにはありますが(オードリーサイズで)1回あたり50万円くらいと高価だし、たぶん動物には使えない(薬事法的に?)と思います。後は、免疫グロブリンは補体にも効くので、最後の最後、血栓のリスク覚悟でもう1回使うか・・・」
そんなやりとりをしてから、輸血の終わる5時以降に電話連絡をもらうことにして、ひとまず帰宅しました。
同伴していたギュスをしまっても、オードリーを迎えに行くときはまた同伴?
そしたらまたまた収納作業かいな??
どうしたもんか悩んだ挙句、デッキに放置。4時過ぎから夕方の散歩へ。出すもの出し切っていただいて、留守番させることにしました。
帰宅して収納していたら先生から連絡があって、6時頃終わるというので、6時半に迎えに行くことにしました。
一日中連れまわされ、帰宅後もしばらくデッキに放置され、さらに散歩して、すっかり出来上がったギュスターヴ、「オードリー迎えに行くから留守番ね!」と声をかけたら、文句もたれずにバリケンに引っ込みました。
道が混んでいて6時半をちょっとまわってしまいましたが、インターホンで呼び出すと、すぐに研修医の先生が出てきて玄関を開けてくれました。まもなく主治医の先生も出てきて、昼の続きの話をしていたらオードリーが戻ってきました。
水を得た魚のようにピッチピチに元気になっていましたが・・・
問題はこれから先の治療方針です。
4月5日までは病院が休みだし、当面、輸血で持ち直すだろうから、とにかく溶血を止められるかどうか、プログラフにかけましょうということで、10日分の薬をもらって帰宅しました。
次回は、4月6日。
輸血後の検査では、PCVが17.5%から28.1%に、ヘモグロビンも6.2g/dlから9.1g/dlに上がっていましたので、溶血が一気に進むようなことがなければ2週間くらいは維持できるはずですが・・・
あ、網状赤血球数だけは、引き続き増え続けているようです。前回1.02%(=31,314個)から、1.6%(=38,400個)に! 6万個まで頑張れるかなぁ。。
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“治験薬”の効果なのか、網状赤血球が少しずつではありますけど増え続けています。骨髄(造血機能)が復活の兆しを見せ始めているとも取れるような数値らしいのですが、今度は、溶血の元凶が抗体から補体に変わっているようで、溶血を止める手立てがありません。
しかも冒頭で書いたように、今回投入した免疫抑制剤の副作用と思われる消化器症状で、胃腸の具合が崩れ始めていますし、また、免疫抑制が相当強くかかるということで、感染症への警戒を更に高めなければなりません。
お腹の都合で、強い抗生剤を使えないということで、先生、“ウィルス・ブロッカー”なるモノをくれました。「24時間着用して!」と仰るけど、目の届かないところでは使いたくないし、ヒマしてると気にして噛み壊さないとも限らないし、お散歩のときだけ使っていますけど、効果あるのかしら??
なんだかねぇ~またまたアレコレ考えてしまいます。
人間の場合、再生不良性の血液疾患では、不応性(=薬に反応しない、薬が効かない!)の患者は輸血を繰り返しながら新たな治療法や新薬が開発されるのを待ち続けるわけですが、犬の場合はどうなのでしょう。
可能な限り輸血で延命しながら、回復するのを待ち続けてよいものなのでしょうか?
オードリーは、たまたま輸血を受けられる状況にあります。が、この輸血、手術などと違って、確実に回復の見込める処置ではありません。現状では、延命に等しいと思うのです。
もちろん、造血機能に回復の兆しが出てきているのだから、輸血無しで最低限のPCVレベルを維持できるところまでは輸血に頼ってもいいのかもしれません。
しかし、免疫抑制剤による身体への負担が増えてくると、せっかく軌道に乗りかけている“治験薬”の効き目が阻害されることだってあるかもしれません。
なにより、運動もできない、散歩もまともにはできない、そして、唯一の楽しみとなりつつある食事までも、上手く摂れなくなるかもしれない。そんな状態で、ただでさえ効きの悪い薬を更に強めて、どうしようというのでしょうか?
そろそろ治療の中止も考える時期に来ているのかな、なんて。
ハァ~またもや堂々巡り。
<輸血のために6時間くらい繋がれていたせいで、お疲れだったかな?>
<無事に留守番クリア、オードリーが帰宅したので安心したかな?>
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