大震災、その時。 [つぶやき]
東北地方太平洋沖地震発生から丸5日が過ぎました。
これまでに経験したことのないような強い揺れが起きた瞬間、大変なことになるかも・・・と感じましたが、時が経つにつれ被害の凄まじさが明らかになり、言葉を失っています。
未曾有の大震災、その被災状況を知るにつけ、本当に心が痛みます。
被災された方々に心よりお見舞い申し上げますとともに、困難な状況の中で頑張って居られる方々に、一日も早く心休まる時が訪れることを願うばかりです。
そして、亡くなられた方々のご冥福をお祈りいたします。
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東北地方をマグニチュード9.0という大地震が襲っていたとき、オーママはギュスターヴの訓練中でした。お世話になっているスクール(ODTS)が訓練フィールドとして借用しているM訓練所のグランドにいたのですが、屋外であれほどまでの揺れを感じたことは、今まで経験したことがありません。
M訓練所の建物はもとより、少し離れた場所で作業している空高く伸びたクレーン車のアームがゆっさゆっさと揺れ、倒れるのではないかと冷や冷やしました。
グランドに出ていた数十匹の犬たち(含むギュス!)は特に変わった様子はありませんでしたが、地面が波打っているように見えました。オーママは、なんとか立っていましたが、目が回り、乗り物酔いの時のように気持ち悪くなってしまいました。
ずい分長いこと横揺れが続き、先生方から、なるべくグランドの中央に居る様に言われ、ひたすら立ち尽くしていると、次第に建物内の犬舎に入れられているたくさんの犬たちが吠え始めました。
でもギュスターヴは、地面と一緒に揺れながらじっと立っていました。行進中の立止で離れたところで地震が起きたのだったと思います。(揺れは感じていたのかな?)
揺れが治まると、訓練所の皆さん、携帯電話を手にして情報収集を始めました。
そう、ここM訓練所は“救助犬訓練士協会(RDTA)”の本部でもあり、訓練士の方たちは出動に備えて行動を開始したのでした。(RDTAからは8名6匹の救助犬チームが出動しました!)
ODTSからは所長のO先生が情報収集に走り、F先生とW先生は訓練続行。というわけで、余震が続く中、ママ&ギュスの訓練も最後まで行われたのでした。
もちろん訓練中はギュスの状態と作業に集中していましたが、課目の合間に家に置いてきたオードリーのことが浮かんできて、とっても心配でした。
この日は、O先生と事前に連絡が取れず、訓練はないだろうと留守番させたのですが、来てみればO先生がいらして、「あれれ~オーちゃんは?」といわれ、「連れて来ればよかった・・・」と後悔するも、時既に遅しでした。
フリーの留守番なので、よしんば家が壊れていても逃げおおせているだろうと思う一方、変にパニックになってガラスでも破って外に飛び出したりしていないかと、かな~り不安でした。
いつもよりは短めで訓練を切り上げて下さったのですが、帰路が、普段1時間ちょっとの道のりなのに、大渋滞で3時間半もかかりました。
246に入ってからはほとんど動かず、途中から脇道・裏道を抜け自宅近くまでやってくると、今度は停電してて、信号が消えていました。
とっぷり日が暮れた7時過ぎ、なんとか無事帰宅できました。
家は外見からは特に被害はなさそうでした。
玄関を開けると、オードリーが、スリッパを咥えて尻尾をブンブン振りながら元気よく出迎えてくれました。オーママ、頭に、いつも車に積んでる(?!)ヘッドランプを装着していたので、一瞬「?!」という表情を見せたものの、変に上ずったテンションではなく、いつもどおりの(?)ハイ・テンションだったので、ホッとしました。
あちこちにちょこちょこ物が落ちていましたが、軽いものばかりでしたし、倒れた家具はなく、ガラスや食器の破損もありませんでした。(家具転倒防止の耐震対策、役に立ったのかも...)
まず水道を確認したら水が出たので、とりあえず飲用に5~6リットル確保、念のため風呂桶に1杯汲み置きをしました。
道々、ラジオでガスも止まっているような報道がありましたが、我が家はプロパンなのでレンジは問題ありません。しかし、給湯はシステムが電気で稼動しているため使えません。お湯が出ません!(/_;)
ギュスの収納作業、冷たい風の吹く外の暗がりで行いましたけど、手足を水洗い(いつもはお湯!)、体も蒸しタオルではなく水ですすいだタオルで拭きました。冷たかった~!(ギュスは気持ちよかったかもぉ~^^;)
EPIガスのランタンとローソクを灯し、犬たちに夕飯をやり、食後のトイレが終わって一段落。
ここから自分の夕飯の支度です。
暖房は石油ストーブながら、ファンヒーターなのでやっぱり電源がないと稼動しないので、ここは暖まるためピリ辛キムチラーメンに決定!厚揚げを焼いて、最後は簡単サラダ。停電の中、ささやかな夕餉となりました。
お腹が膨らみ体も暖まってホッとしたのも束の間、この方たち、非常時だというのに、しっかり夜食の催促です。
またまたローソクの灯りを頼りに台所でごとごと、肉をボイルしてやったのでした。
ラジオを聴き流しながら、あちこち携帯メールしようとしたものの全然繋がらなくて・・・
オーパパとは早い時点で1回メール連絡が取れていたので心配はしてないと思ったけど(オードリーのことは心配だったようです!)、“留守着信”なるお知らせであちこちから電話が入っているのを知り、またメールも受信はできていて、たくさんの方にご心配かけているのが分かったので、なんとか連絡したかったのだけれど、結局この日は携帯は繋がりませんでした。
そして、電話もモデムを経由しているIP電話はもとより、普通の電話も電話機が電源落ちて使えないし・・・
「そうだ、昔々の電源要らずのシンプルな電話機があるじゃない!」と思い出し、10時すぎてから奈良の家電にかけてみたら、パパ、帰っていて、オードリー&家の無事を伝えることができたのでした。
夜が更けるにつれ徐々に冷えてきて、それでも停電は復旧せず、寒いので、オードリーを抱っこして早々に布団に潜り込みました。
被災地の事を思うと、犬と一緒にこんなにぬくぬくしている自分はなんて幸せなんだろうと、誰にともなく感謝の言葉をつぶやかずにはいられませんでした。
ギュスは訓練疲れか、夜食の後さっさとケージに引き上げて行きました。
それにしても、最近のカメラは暗がりで(EPIガスとローソク1本だけですから!)こうもくっきり写るんだと、感心してしまいました。
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遅くなりましたが、安否を気遣ってくださった皆様、改めて、御礼申し上げます。
そして、未だ連絡の取れない東北エリアの知人たち、どうか無事でありますよう。。