オードリーの貧血 : Good news なのか? [病気]
週末からスッキリしないお天気が続いてますね。気温も1ヶ月逆戻りの3月下旬並みだとか。そんな中、昨日はギュスターヴと春季訓練競技大会に出陳しましたが、その報告は次回に譲り、今日は、先週金曜日の受診記録をアップします。
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前回(4月13日)、PCVが21.5%、ヘモグロビンは7 g/dl だったため、今回(4月20日)は輸血になる線が濃かったので10時の予約でした。
少し早めの9時45分に受付を済ませて待つこと数分。すぐに予備問診があり、特に変わりはないけれど、散歩では若干呼吸が苦しそうで、家ではほとんど自発的な活動がない(除く食べ物の気配を察知したとき!)ことなどを伝え、オードリーはすっごく嫌がりながら採血へ。
直ぐに戻ってきて、待合室で待機です。が、この日もけっこう混んでいて、ギュスがハァハァ辛そうだったので車に戻って待ちました。お昼少し前に研修医がやってきて、オードリーの体重を量り忘れたといって連れて行き、5分ほどで戻ってくると、今度は先生との面談タイムだというので、オードリーにギュスのお守りを頼んで、ママだけで話を聞きに行きました。
入るなり検査結果のコピーを渡され、「溶血がほぼ止まっているんですよ!」っとPCVの値を指し示されました。
21.2%!
前回が21.5%でしたから、1週間で0.3%しか落ちていません。これまでは2~3%くらいの低下が普通でしたから、一桁違っています。
以下、先生とオーママのやり取りです。
オーママ:3月に次々と投入した免疫抑制剤の効果でしょうか?
先生:というより、おそらくプログラフでしょうねぇ。
オーママ:プログラフは濃度依存性ではなく時間依存性の薬ですよね?トラフ値とAUCをモニターしながら低用量でコントロールできませんか?
先生:それも考えたんだけどねぇ。。やっぱり肝臓の反応が尋常じゃなかったから怖いよね。でもプログラフに反応したということから、オードリーの場合、カルシニューリン・インヒビターが効くのかもしれないので、作用機序が同一のシクロスポリン(アトピカ)を再投与してみようと思うんですよ。確かに9月には反応しなかったんだけど、hIVIG以外で溶血が止まったのは初めてだから(止まってはいないよね??)、今がチャンスかもしれませんよ。1日1回100mgで1週間やってみましょう!」
ママ:分かりました。でも、シクロスポリンも定常濃度を維持する方がいいんですよね?1回50mgにして1日2回にする方がよくありませんか?
先生:犬の場合、服用後比較的短時間でcMaxに到達して、その後急速に血中濃度が低下するんですよ。なので1日に2回にしても、ピークを作るだけであまり意味は無いと考えます。
ママ:それと、ミコフェノール酸モフェチル(=セルセプト)の腸肝循環を阻害して濃度低下が起きると言われているようですが、シクロスポリンの服用時間帯を考えた方がいいでしょうか?9月のときは夕飯前の空腹時にあげていたのですが、セルセプトを夕飯と一緒に与えているので、朝の方がいいですか?
先生:そうだね、できればそうしてください。
ママ:前回頂いた肝臓のサプリ(=デノシル)が、食後8~12時間後の空腹時で、かつ次の食事まで1~2時間空けた方が良いというので、朝6時にやっています。そのとき一緒でいいですか?
先生:うん、それでいいです。
というわけで、9月にはほとんど効き目を確認できなかったシクロスポリンを再度投与することになりました。(肝臓の数値はだいぶ標準値に近付いているものの、サプリはもうしばらく続行だそうな・・・1日1錠¥500なりぃ~T_T;)
う~ん、確かに作用機序は同じだけれど、ママ的には、薬って相性(バイオアベイラビリティ?)があるんだよね~シクロスポリンとタクロリムス、強さが100倍っていうだけの違いじゃないような気がするんですけど。
また、網状赤血球が(今回は%としては前回からの増加はなく、赤血球が若干減少したことから、個数が落ちているものの)徐々にではあるけれど増えてきていることについても、先生はこれまでさほど気に留めている様子がなかったので、聞いてみました。
ママ:網状赤血球が増えてきているのは、赤血球(前駆体)が造られた直後に骨髄で破壊されていたのが、このところの免疫抑制剤の増量によって破壊が減り、寿命が延びて末梢血まで流れてこれるようになっているということでしょうか?
先生:基本的にはそういうことだと思います。それと、“治験薬”が徐々に効いてきているのかもしれません。
と仰って、オードリーより2~3ヶ月先行して“治験”を始めていたYラブちゃんが、2月ころの17~8%を底にPCVの値が持ち直しはじめ、4月になって25%まで回復していきてると、データを見せてくれました。
更に、「ひょっとすると、オーちゃん、大逆転もあるかもしれないよ!来週が楽しみだ~♪」と、先生、なんだかとっても浮き浮きしていました。
オードリーの場合、再生不良性貧血や赤芽球癆のように、赤血球を造れなくなるのが根本の病気とは違う、骨髄線維症(=赤血球は造れるのに、造ったそばから骨髄で破壊が起き、壊死した細胞で骨髄がスカスカになり、結果造血機能も低下する)なわけで、溶血が止まれば骨髄の線維化にも歯止めがかかり、骨髄機能の再生に繋がるため、とにもかくにも溶血を阻みたいということなんですよね。
免疫抑制剤にしろ、“治験薬”にしろ、とにかく薬が効いてくれれば、輸血なしで命が繋がるかもしれないのです。先生も、ママのその辺の思いを汲んでくれたようで、「網状赤血球がもう1万5千個増えるといいんですが・・・来週に期待しましょう!」と明るく送り出してくれました。
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次回は、また1週間後、27日の金曜日です。先生は驚くほど喜んでいたけれど、ママはそこまで楽観的にはなれてません。
だって、見た目のオードリーは相変わらずで、散歩も20分くらいが関の山の毎日です(なんたってPCVは20%そこそこなんですから、“無酸素エベレスト登山”状態にかわりありません!)。
それでも、ママを脅しては日に何度もオヤツをせしめ、すこぶるご機嫌で“座敷犬生活”を享受していますけどね。(^^ゞ
ハァ~現状、本当に期待していいのかな??
金曜日を迎えるのが恐ろしいオーママです。
「何かご不満でも?」
「姉ちゃんが鼻鳴らすとオヤツが出てくるんだよね。オイラも見習わなくっちゃ。。」