オードリーの貧血 : 輸血 [病気]
昨日のこと。
1週間ぶりに大学病院で検査を受けることになっていました。
この1週間は見た目まぁまぁの毎日でしたので、ひょっとしたら追加の免疫抑制剤が効いてるかもと、内心、ほんのちょっぴりだけ期待して出かけたのでした。よくなってはいなくても、横ばいを維持しているんじゃないかと。
それに、ずっと減り続けていた体重も、前回受診時に処方された消化酵素に、ワン友さんから教えてもらったふやかしてからミキサー食にしたフード+生卵の黄身やヤギミルクなど高栄養のトッピングが功を奏して、下げ止まっていたし、うん、悪化はないんじゃないかな~なんて。
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いつものように、先ずは研修医の先生の問診。「調子よさそうですね~♪」「お陰様で。。」なんて言葉を交わしながら、このところの様子を細かくお話しました。その後、オードリーは先生と検査エリアに。
昨日は採血だけだったため、待つこと10分くらいで戻ってきました。
ここから主治医の先生の診療までが長いので、結果が出て診療の順番が回ってくる頃に連絡を貰うことにして、いったん自宅に戻りました。1時間くらいで取って返すつもりでしたが、思ったより早く主治医の先生から連絡がありました。
検査結果が出たのですが、思わしくありません。さっき見たとき元気そうだったし、問診の様子からも、いい結果がでると思ったんですけどねぇ。PCVが15.40 %、ヘモグロビンが4.80 g/dlでした。これ以上頑張らせるのは危険ですので、今から輸血に踏み切ります。
輸血!?
ママ、一瞬固まりました。
だって、他の犬の血を入れたら、拒絶反応が起きて、最悪、凝固するかもしれないし、そこまで行かずとも、ますます免疫が過剰反応して抗体の産生に拍車がかかる恐れがあるので、輸血は最後の最後までしないと言われていたのですから。
オードリー、そんなに状態が悪いの?
リスクを押してまで輸血するほど深刻な状況なの?
ひょっとしたら生きて帰って来ないかもしれないというのに(大袈裟かな)、なんだか気が動転して、よく考えもせずに、「はい、すぐにオードリーを連れて行きます!」なんて返事をして電話を切りました。
パパに相談してから決めるべきだったんじゃないの?
どうしよう。。
いつになく頭がまとまらなくて、でも30分後には大学病院に着いていました。
受付で戻った旨伝えると、すぐに先ほどの研修医がやってきてオードリーを連れて行きました。
それから間もなく主治医の先生に呼ばれて、検査結果を見ながら詳しい話を聞きました。
かかりつけの病院では、赤血球容積比(PCV、またはHct)15%が輸血ラインと言っていましたが、大学病院では20%なのだそうです。それで、たいていは17~8%あたりまでに1回目の輸血をするところを、オードリーの状態からもう少し行けそうなので、その間に溶血が止まればと見守っていたそうな。
しかし、PCVが15%台に、Hgbは5%を下回り、一見元気そうだけど、もう限界ということで、上記のようなリスク覚悟で輸血を実施すことにしたというのです。
この数値でこれだけ動けているというのは、かなり稀なケースらしいです。
前日も、散歩途中に町内のワン友さんちの門前で立ち話になったら、門柱の上に置かれたバッグ目掛けて猛アタック。興奮して吠えまくり(珍しい!)、2本足で立ってジャンプを繰り返して、ワン友さんを心配させたばかりでした!それでも酸欠でどうかなることもなく、家までちゃんと歩いて帰って来れたのに。
9月前半に比べたら、すっかりパンティングもなくなって、目にも力が戻ってきているのに。
でもでも、溶血は止まらず、状況は緩やかに悪化しているわけで、見かけの元気が恨めしいオーママです。
しかし、主治医の先生によれば、検査結果は悪いことばかりではなく、前回上昇し始めていたT-Bill値が若干下がっているので、今度の免疫抑制剤が効いている可能性はあるから、であれば輸血によるリスクも回避できるはずとのことで、けっきょく輸血が始まったのでした。
事後承諾のような格好になってしまったものの、いつもは勤務時間はメールのところ、オーパパに電話して事の次第を報告しました。
それから、まだ病院の供血犬との適合試験をしているというので、ハンナちゃんママにも電話して、ギュスの出動もあるかもということで、病院に連れて来ていただくことにしました。
でも、病院スタッフからは、その後、適合試験の結果や、輸血を始めたとかの話がないまま時間が過ぎて、やがてハンナちゃんママとギュスが到着。
ギュスを引き取って、預かって頂いた上に送り届けてもらったことのお礼をいって、待合室に戻ろうとしたら、ハンナちゃんママ、「一緒に待つよ!」って言ってくださるではありませんか。
お家ではハンナちゃんとイーライくんが待っているのに。ごめんね、ハンちゃん、イーちゃん。
先生の話では7時半くらいには終わるとのことでしたが、その時刻になっても終わった様子はなく、そしたら研修医の先生から、「もう少し時間がかかりそうです。8時半くらいになります」と声がかかりました。
時々、病院で大騒ぎして点滴の針が抜けただの、チューブが千切れただのという犬の話を聞くので、オードリー、何かやらかしたのではと不安になるも、特に問題がおきているわけでは無さそうでした。
そうこうするうち、次回の受診日の相談やら、薬の説明やらで、主治医の先生が待合室にやってきて、ギュスを見て、「あらら~本当に大きいんだね。オーちゃんでもじゅうぶん大きいのに。。(@_@)!」なんてニコニコしながらギュスを撫でてくれました。(ちょっと嬉しかったかも。。)
薬については、ステロイドの大量服用はもう少し続けてから減らす方向に、シクロスポリン(=アトピカ)はあまり効いてるとは思われないので休薬になりました。この薬、免疫細胞のうちT細胞のみにしか抑制効果がないらしく、T細胞・B細胞の両方に働くセルセプトに完全切り替えとなりました。
そして、骨髄繊維症の治療については、当分の間きっちり1日おきに注射を打つということで、今週は火木土、来週は月水金日、基本かかりつけさんに通院、かかりつけが休診の日と検査のある日だけ大学病院という段取りになりました。
話が終わって先生が立ち去り、更に待つこと30分ほど、9時近くになってやっと研修医の先生に連れられてオードリーが戻ってきました。特別元気という感じではなかったけれど、出迎えたギュスが熱烈歓迎したものだから一騒ぎ。
あ~とりあえず無事輸血が済んで良かった。
生きて帰って来れて良かったね、オードリー!(^^)
外のトイレでチッチを済ませ、研修医の先生が異常がないかチェックしてくださって、やっと無罪放免となったのでした。
またまた長~い一日となりました。
結局最後まで付き合ってくださったハンナちゃんママさんに、感謝、感謝のオーママです。
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昨日は、遂に輸血に踏み切ったわけですが、今後の治療計画についての具体的な説明もありました。
通常は1回の輸血で2週間くらい効果が持続するそうで、その後、数値が低下していくようなら再度輸血。ほぼ月1回の頻度で輸血を繰り返しながら、造血機能が再生するのを待つそうです。
かなり難航した症例でも3回の輸血で再生の兆しが見えたそうです。
その時点で輸血を打ち切り、薬の服用のみで自力の造血が始まるのをひたすら待ち、およそ半年くらいでしっかりと造血機能が回復、1年ほどでPCVが標準値に入り、14ヵ月後の現在は41%まで回復しているとか。
というわけで、オードリーもかなり困難なケースではあるけれど、希望をもって気長に取り組みましょうとのことでした。
が、オードリーの場合、やはり溶血を止めるための免疫抑制剤の効きが今ひとつということで、ここ1ヶ月が山場です、とも付け加えられました。
そして、今が正念場です。良くなると信じて、ここは辛くてもしばらく安静を保ってくださいね、と釘をさされてしまいました。
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それにしても、数値の悪さとは裏腹に、先月の弱々しさや苦しさは、何故に改善されたのでしょうか。先生は、単に陽気が犬にとって快適になったからではと仰るのですが。
とりあえず、明日、輸血の効果が出たか、輸血によって免疫系の暴走が活性化していないか、などのチェックのために、またまた大学病院で検査を受けます。(また絶食!>_<)
今度こそ下げ止まって欲しい、と、強く、強く、願うオーママです。
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今朝のオードリーは、輸血で特に元気になった風ではなかったものの、舌に赤味が戻ってきて、普通の色になっていました。そして、食べっぷりが、久しぶりに、ガッツガッツで、食器まで食べそうな勢いでした。^^;
でも食事の後は、昨日の病院疲れ(点滴5時間!)か、終日お休みでした。
もっとお疲れだったのは、この方!
冷たい雨のオーギュス地方でしたが、いい休養日になったようです。(^^♪
<室温が昼間20度を下回ったのは今季初かも?>